UPDATE1: 新興5カ国会議で基軸通貨ドルめぐる議論行われても驚かない=サミットで外務省経済局長

2009年 07月 3日 19:38 JST
 
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 [東京 3日 ロイター] 8日からイタリアで行われる主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)で日本のサブシェルパを務める外務省の鈴木庸一経済局長は、ロイターとのインタビューに応じ、サミットと同時に開催される中国など新興5カ国(G5)会議で、基軸通貨としてのドルをめぐる議論が行われても驚かないとの見方を示した。ただ、基軸通貨ドルを主要国で支えるのが日本の立場だとして、日米など主要8カ国(G8)とG5の間で、基軸通貨をめぐる議論が行われることは想定していないとしている。

 

 サミットではG8会議のほか、ブラジルとインド、メキシコ、南アフリカ、中国のG5首脳会議、G8とG5の拡大会合などが予定されている。インタビューの詳細は以下の通り。

 ――準備通貨について、サミットでの議論の見通しは。

 「BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)首脳会議の際も話題となったし、G5が集まれば議論があっておかしくないと思う。実際にどういった議論が行われるかは明らかでない。ドルの下落は中国やロシアのように、ドル建てで資産を維持している国には大きな問題。資産価値維持のために、基軸通貨としてのドルの役割についての議論が行われても、驚くにはあたらない」

 「G5で(基軸通貨について)話す可能性はあるが、G8とG5の間で議論が行われることは想定していない」

 

 ――日本のスタンスは。

 「現実問題としてドルに代わる基軸通貨を作るのは難しいと思っている。ドルのように自由に交換が認められ、広く流通している通貨に代わるものを急に作るのは現実的でない。むしろ、中国やロシアの懸念に答える上でやるべきことは、基軸通貨ドルを主要国で支えていくことではないか、というのが日本の立場だ」

 「資産価値の維持という意味では、国際通貨基金(IMF)が初めて債券を発行して中国やロシアが引き受けたことが、ドル基軸通貨を補強して懸念に答えるという、ある意味でひとつの答えなのかもしれない」

 「IMFの特別引き出し権(SDR)を基軸通貨にするのは現実的ではない。SDR建て債券を発行して資産の一部を運用することで、ロシアや中国の懸念に答えていくのが現実的だと思う」

 

 ――「ドルを支える」とは。

 「別の基軸通貨を作るような構想はドルを弱めることになるので、各国のためにならない。ドルの価値の問題は、根本的には世界経済の不均衡をどう改善するか、どうバランスするかということ。ドル価格の変動(要因)のひとつには投機的な動きがあるが、根本的な部分は大幅な黒字を抱えている国と、米国のような赤字国の間でマクロ経済の不均衡が長く続いていることにある。それを是正することが必要だ」

 ――サルコジ仏大統領はサミットで、原油価格の規制を提案する考えを示している。

 「市場に介入して価格を維持するのは現実的に難しい。日本の立場は、まず重要なのは投機的な動きを回避する意味でも、市場の透明性を拡大することだ」

 「G8ではエネルギー安全保障の議論をするので、その中で石油市場の透明性拡大の議論はすることになる」

 ――日本は途上国での「農地争奪」対策として、国際的農業投資の行動原則策定を提案する。

 「先進国の厳しい環境基準を逃れるために、環境基準の緩い途上国で農業生産活動を行うような投資を防ぐ原則を打ち立て、投資を受け入れる国と投資家に(ルールをいかに)順守してもらうかを国際機関の中で考えていきたい」

 (インタビュアー:西川洋子)

(shinji.kitamura@thomsonreuters.com;03―6441―1791;ロイターメッセージング:shinji.kitamura.reuters.com@reuters.net)

 
 

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