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焦点:外為市場の関心はFRBへ、引き続きトランプ発言には注目
2017年2月13日 / 07:53 / 7ヶ月前

焦点:外為市場の関心はFRBへ、引き続きトランプ発言には注目

 2月13日、トランプショックなき日米首脳会談となり、外為市場の次の焦点は、米景気動向と金融政策の行方に移りつつある。写真はイエレンFRB議長。ワシントンで昨年11月撮影(2017年 ロイター/Gary Cameron)

[東京 13日 ロイター] - トランプショックなき日米首脳会談となり、外為市場の次の焦点は、米景気動向と金融政策の行方に移りつつある。3月利上げの織り込み度合いが低いだけに、今週のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言からタカ派色の強い発言が飛び出せば、ドル高/円安が進展することも予想される。その際は、「トランプ発言」にも注目が集まりそうだ。

<為替問題、トランプ外しの見方>

日米首脳会談前の市場では、トランプ大統領から日本の対米貿易黒字や円安などを批判する発言が出てくることへの警戒感が高かったが、「暴言封印」との声も出るほどの友好ムードで会談は終了。日本政府にとって「満額回答」(外資系金融機関)との評価が多い。

市場の関心が高かった為替政策は、ペンス副大統領と麻生太郎副総理兼財務相がトップに座る「新経済対話」の中で議論される見通し。「不規則発言の存在感が際立っているトランプ大統領を介さなくてもよい仕組みを創設できた」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト、植野大作氏)と、市場に安心感が広がった。

ドル/円が110円まで急落する可能性はいったん後退したとの見方が多く、13日の東京市場では一時114円前半まで上昇。2週間ぶりの高値をつけた。

<FRB議長の議会証言に関心>

今後、トランプ大統領の口先介入で相場のボラティティが高まる可能性はあるが、トレンドを支配することはできないとの予想も少なくない。市場の関心は、米国のファンダメンタルズや金融政策に向かうとの予想が増えている。

こうした中、目先は13、14日に行われるイエレンFRB議長の議会証言が注目されている。米国の3月利上げについて、市場参加者の織り込み度合いは低く、仮に利上げを実施するなら、この場で市場にメッセージを発信する公算が大きいからだ。

ある国内金融機関の関係者は「6月利上げの予想が多く、強気の発言があれば予想外の展開として、ドルが115円方向に買い進まれるだろう」と述べる。

もっとも、トランプ政権から具体的な財政政策の表明はなく、欧州の政治リスクも台頭している。「おそらく3月利上げはないだろうが、米国の景気は堅調。6月利上げに向けた地ならしがあるかどうか」(あおぞら銀行・市場商品部部長、諸我晃氏)との声もある。

<米為替報告書、中国の操作国認定あるか>

全般的な金融市場の環境として、最高値更新に転じた米国株や新興国市場の底堅さがドル/円を支援しそうだ。

だが、ドル安/円高の圧力が完全に消えたわけではなく、「2、3カ月のスパンでみれば、ドル/円にはダウンサイドリスクがある」(シティグループ証券・チーフFXストラテジスト、高島修氏)との指摘もある。

高島氏は、4月公表予定の米為替報告書で、中国を為替操作国に認定するかどうか注目している。「中国に人民元高を飲ませていこうという時に、中国の競争力問題を誘発する円安が歓迎されないことは明らかだ」と指摘。米為替報告書の公表に向け、108円前後へのドル安/円高が進む可能性があるとの見方を示す。

いずれにせよ、日米首脳会談後のドル/円の方向性は、今年の基調を決める上でかなりの重要性を持ちそうだとみる市場参加者が増えている。

杉山健太郎 編集:田巻一彦

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