〔ファンドビュー〕08年後半以降、債券から株式にシフトの可能性=MSAMのアルカイヤCIO
[東京 4日 ロイター] モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信の代表取締役社長兼チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)、ジョン R.アルカイヤ氏は、2008年後半から09年第1・四半期頃までに10年債利回りが2%を超えてくる可能性があると指摘したうえで、円債利回りが2%を超えてくると、従来の債券中心で運用してきた大手機関投資家らが株式にシフトしてくるなど、投資行動にかなり大きな変化が起きるとの見方を示した。同社が開いた年金セミナーで述べた。
1953年以来となる12日間連続で下落している日本株についてアルカイヤ氏は「日本株は割安な水準にある。外国人投資家も個人投資家も、日本株の売り手は既に(日本株を)売却済みだ」としたうえで、「欧米の基金などでは(日本株が)アンダーウエートになっているところが多い。円高が進行してくると海外から再び日本に資金が入ってくるとみている。(アンダーウエートになっている状況下では)これからは買いしかない」と述べた。
また10年債利回りに対する株式の配当利回りをみると、過去の98─99年や03─04年がそうであったように、株式配当利回りが10年債利回りを上回っている時は、株価は底値に近いというデータがある。アルカイヤ氏は「(そういう意味で日経平均は)ここからはあまり下がらないのではないか」との見方を示した。
日本株の魅力については、日本のGDPが17年ぶりに08─09年と米国のGDPを上回る見通しであることや、過去5年間(02─07年)の1人当たりGDP成長率は2.1%と先進国の中でも高いこと、CPIの08年予想がプラスに転じるなどのデフレ脱却や上場企業の40%以上が無借金経営であること、日本企業の輸出行動が、欧米に比べ経済が元気な東南アジアに向かっている点──などをあげた。
アルカイヤ氏は今年後半に魅力的とするアセットに日本および中国の株式、円、日本の不動産、キャッシュを、魅力に欠けるアセットには債券(10年国債、利回り2%超)、米国株式、米ドル、不動産(米国住宅市場)、コモディティをあげた。
高騰を続ける世界の石油や商品の価格についてアルカイヤ氏は「今年後半に向け、少し下がり始めるのではないか」とし、世界経済がスローダウンし需給が減少してくるほか(現在、大量に投下されている)投機資金が出て行くことで調整が起こるとの見方を示した。
また日本株同様、注目している中国について、自分は中国株の専門家ではないとしながらも「中国株は40%以上も下げている。反発はありうる」と述べ、短期的な投資行動が取れるのであれば、中国株に投資し年内に売却することで利益を上げることができるのではないかと、コメントした。
(ロイター日本語ニュース 岩崎 成子記者;編集 吉瀬邦彦)
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