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訂正:焦点:G20、米通商政策洗練化への期待で「反保護主義」削除容認
2017年3月21日 / 03:45 / 7ヶ月前

訂正:焦点:G20、米通商政策洗練化への期待で「反保護主義」削除容認

 3月20日、18日までドイツで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、ムニューシン米財務長官(写真)の物腰が柔らかく、ビジネスライクな姿勢に各国は一安心した。バーデンバーデンで18日撮影(2017年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[バーデンバーデン(ドイツ) 22日 ロイター] - 18日までドイツで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、ムニューシン米財務長官の物腰が柔らかく、ビジネスライクな姿勢に各国は一安心した。米トランプ政権の強硬な通商政策の主張をどう取り扱おうかと戦々恐々だったからだ。

ただ結局、共同声明からは反保護主義の文言が削除され、気候変動対策の推進も盛り込まれずに終わった。

ムニューシン氏との協議に関わったG20当局者の話では、多くの国は保護主義を巡る言い回しでムニューシン氏に異議を唱えなかった。代わりに選んだのは、同氏とトランプ政権が7月(訂正)のG20首脳会議までに通商政策の骨格をより穏やかな形にまとめ直してくれることを期待しようという方針だった。

実際、米財務省幹部の中で上院の承認を得ているのはまだムニューシン氏しかいない。トランプ政権としても、選挙中に約束した米国の貿易赤字削減や製造業雇用拡大の具体的な方策を決めるのはこれからになる。

欧州連合(EU)欧州委員会のピエール・モスコビシ委員(経済・財務・税制)は「ムニューシン氏は語り口が明確で、建設的かつ現実的な人物」と評価しつつ、合意点を見出すためにはさらなる取り組みが必要であり、今回はその準備が整っていなかったとの見方を示した。

麻生太郎財務相はムニューシン氏について経済および金融市場をよく理解している印象を受けたとした上で「だから一緒に良い仕事ができると思う」と語った。

G20の全体会合を通じてムニューシン氏が表に現れたのは1回きりで、声明を読み上げただけ。これに対して中国とフランスの財務相は反保護主義の表現を残すべきだと強く訴えた。

その舞台裏では米国の交渉担当者が「あらゆる保護主義に対抗する」という従来の文言はもはや受け入れられないと主張していた。

結果的に今回の声明は「経済への貿易の貢献度を高めるよう取り組む」という言い回しに改められ、一部の参加者は米国の通商政策における柔軟性が維持された、と受け止めた。

コーネル大学のエスワル・プラサド教授(通商政策)は「米国は他のG20諸国に自らの意志を押し付けることができたかもしれない。しかしその結果は、自由貿易推進や温暖化対策といった問題で米国の国際的な指導力低下を招いている」と指摘。声明の根幹部分の修正が米国の長期的な影響力低下を招きかねないとの懸念を示した。

一方、ムニューシン氏はトランプ政権が目指すより公平な貿易取引の実務的担い手としての地位を今回のG20で確立した、とカナダのシンクタンクCIGIのドメニコ・ロンバルディ氏はみている。

ドイツのショイブレ財務相はムニューシン氏が通商分野の交渉で明確な権限を与えられているのかどうか疑問を投げ掛けた。それでもロンバルディ氏は「ドイツや欧州はムニューシン氏の権限を疑うよりも、同氏との間で確固とした二国間関係を築く方が利益にかなう」と提言した。

(David Lawder記者)

*見出しの体裁を修正します。

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