日揮<1963.T>が通期営業利益予想を上方修正、工事採算の改善進む
[東京 14日 ロイター] 日揮(1963.T: 株価, ニュース, レポート)は2008年3月期の連結決算見通しについて、営業利益を従来予想の380億円から430億円(前年比62.8%増)に上方修正した。不採算案件が一巡しつつあり、工事採算の改善が進むことが背景となっている。
中近東を中心にプラント工事の需要が増加しているが、労働者不足や資材価格の上昇など環境は楽観視できない。そうした中、同社は「2年ほど前から労働者不足を予想し、それに対応したうえで受注してきた」(増田日出雄副会長)ことから、環境悪化の影響を抑えることができたという。過去に受注した不採算案件が一巡していることも利益改善につながっている。
支払い条件の経営努力で改善させたことも収益向上の要因となった。中間期の未成工事受入金は約1160億円と前年同期の約730億円に対して大幅に増加。対する未成工事支出金は約560億円にとどまっており、工事代金を立て替える状況にないなど資金事情は良好だ。
この点について増田副社長は「完成した部分について資金回収を徹底するなど、立て替えは基本的にしない。業界でこうしたシステムで対処するのは初めてだと思う」と話す。同社は過去にアジア通貨危機で、立て替えた分の資金回収に苦しんだ経緯があり、カントリーリスクを回避するためにこうした策を講じたが、今後も海外の案件に関しては回収を徹底させる考えだ。
地域別の比率では、中間期時点で国内が39%、海外が61%となっており、前年同期の20%、80%から構成が大きく変化した。国内比率の上昇は為替リスクが低下するが、これは一時的なものとしており、獲得に動いている大型案件が海外中心であるため、以前の比率に戻るという。為替リスクについては、契約を円・ドル・ユーロのバスケット行うことで変動リスクを軽減している。
他方、2008年3月期の年間受注見通しについて、これまでの5400億円を据え置いた。見込んでいたアルジェリアの大型工事がペンディング状態にあるものの「下半期には石油精製、石油化学などの大型案件が目白押しのため、アルジェリア工事の受注が来期にずれ込む可能性がある中でも受注見通しは変えない」(増田副会長)という。
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