長期金利は1.4%台で低下余地、リスク回避で国債選好が続く=来週の円債市場
[東京 16日 ロイター] 来週の円債市場は堅調な展開が見込まれている。サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題による信用収縮懸念で、リスクが小さいとされる国債を選好する動きが継続。10年最長期国債利回り(長期金利)は
1.4%台で低下余地を摸索しそうだ。
国債先物12月限の予想レンジは136.40円─137.40円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.530%─1.430%。
<量的緩和時の水準に金利が急低下>
16日の円債市場では、10年最長期国債利回り(長期金利)が一時1.460%と
06年1月以来、約1年10カ月ぶりの水準に低下した。サブプライム問題に絡んで欧米を中心にした金融機関の損失拡大が相次いで発表されたことで信用収縮に対する懸念が再燃。「信用収縮が世界景気の減速につながるというリスクシナリオが意識されているのかもしれない」(三菱UFJ証券・シニア債券ストラテジストの長谷川治美氏)との指摘も出て、日銀の早期利上げが困難になったとの観測も浮上した。金融政策の影響を受けやすい2年利付国債利回りは一時0.715%とロンバート型貸出金利(0.75%)を大きく下回ったほか、5年利付国債利回りは1.015%と06年3月以来1年8カ月ぶりの水準に低下した。
<質への逃避が継続、金利低下のバイアス>
市場では「相場はいったん目標値に達しているものの、質への逃避のフローは消えてないため、金利低下のバイアスは残っている」(新光証券・債券ストラテジストの三浦哲也氏)として、10年最長期国債利回り(長期金利)は低下余地を探りそうだ。日経平均が1万5000円を割り込めば、下げ過ぎの反動からいったん株価はリバウンドする場面も考えられるが「サブプライム問題は複雑化しており、そう簡単に出口が見えるものではない」(国内金融機関)として、株安/債券高のトレンドに大きな変化はなさそう。債券の需給環境は11月末の債券インデックスが通常月より長く延びることや、12月国債大量償還に伴う再投資ニーズなどで良好な状況を維持しており、先行きの金利が上がりにくいとすれば「早めに手当てをする動き」(国内証券)も予想されている。
<需給は良好、20年債入札は無難予想>
好需給環境の中で行われる21日の20年利付国債入札は、無難な結果が予想されている。入札前取引の16日引け値は2.055%(複利)。表面利率は現時点で前月債(2.2%)から0.1%引き下げの2.1%、もしくは同0.2%引き下げの2.0%が有力。利回りとしての投資妙味に乏しいものの「10─20年は金利低下局面でややスティープ化しており、10年対比での割安感で、買いが入ってくるのではないか」(新光証券・三浦氏)という。
もっとも、5年債と10年債の利回りは、すでに量的緩和期の水準に低下している。新光証券の三浦氏は「量的緩和期には強いコミットメントで時間軸効果が作用していたが、今回はそうした安全装置がない。週後半になれば、月末に発表される経済指標が意識されやすい」と指摘。その上で「30日の11月東京都区部・10月全国消費者物価指数(CPI)は今後プラス転化が見込まれているだけに、金利正常化を目指す日銀の少ない支援材料になる可能性がある。金利の低下幅が急拡大することもないのではないか」との声も出ている。
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