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カドカワ Research Memo(4):グループの事業の柱を明確にするためにセグメント変更を実施
2016年12月12日 / 07:03 / 9ヶ月前

カドカワ Research Memo(4):グループの事業の柱を明確にするためにセグメント変更を実施


*15:56JST カドカワ Research Memo(4):グループの事業の柱を明確にするためにセグメント変更を実施
■事業内容

同社グループ(2016年9月末時点)は、持株会社であるカドカワ9468の傘下に事業を行うKADOKAWAやドワンゴなどの連結子会社44社と持分法適用会社13社で構成される。手掛けている事業は、ドワンゴが提供する動画サービス「niconico」を中心とするWebサービス事業、KADOKAWAが行っている書籍や雑誌などの出版事業、DVDなどパッケージ販売、映画の企画・製作・配給のほか、ゲーム開発・販売を行っている映像・ゲーム事業の3つの事業セグメントと、物販や教育事業などからなるその他事業に分類できる※。2017年3月期第2四半期累計期間におけるセグメント別売上(外部顧客への売上高)構成比は、Webサービス16.0%、出版53.1%、映像・ゲーム21.3%、その他9.5%。

※同社では、2017年3月期からグループの事業の柱を明確に示すことを目的とし、報告セグメントを「Webサービス」(旧ポータル、ライブ、モバイル)、「出版」(書籍IP、情報メディア)、「映像・ゲーム」(映像IP、ゲーム)と、これらに属さないものを「その他」(その他と情報メディアの一部事業)へ変更した。

(1) Webサービス事業

ドワンゴの動画サービス「niconico」を中核ビジネスとして、その広告宣伝の色彩が濃い各種イベントの企画・運営やイベント会場の賃貸等を行うライブ事業、モバイル向けの音楽配信事業からなる。

主力の「niconico」は、ニコニコ動画、ニコニコ生放送、ニコニコチャンネルなどの様々なサービスを提供する。売上は、動画や生放送を快適に視聴できるプレミアム会員収入、Webサイト上のバナーや動画などの広告収入、有料動画などの視聴に利用するポイント収入などからなる。2016年9月期末時点におけるID発行数は6,006万人(男女比:男性66%、女性34%)、プレミアム会員数は256万人。第2四半期(7月−9月)における利用状況はMAU(月間アクティブユーザー)は954万人、DAU(1日当たりアクティブユーザー)は346万人となっている。また、企業・団体・ユーザーが動画や生放送を配信できるプラットフォームの「ニコニコチャンネル」は全チャンネル数が7,458、月額有料チャンネル数1,056、月額有料会員数56万人と順調に拡大している。

「niconico」以外の事業として、「ニコニコ超会議」※1、「闘会議」※2、「アニメロサマーライブ」、「ニコニコ超パーティー」※3などのライブイベントの企画・運営を手掛けるほか、「ネットとリアルの融合」を実現した新しいエンタテインメントの形を創出するライブハウス「ニコファーレ」の運営、2014年10月にリニューアル、グランドオープンした「niconico」のアンテナショップ「ニコニコ本社」(池袋)※4で期間限定コラボカフェやゲーム実況イベントなどの運営も行う。

※1「ニコニコのすべてを地上で再現する」をコンセプトに幕張メッセで行われるニコニコ最大のイベント。参加するユーザーが「全員主役」となり、ネットとリアルが融合した様々な企画を展開する。2016年は4月29日、30日に開催された「ニコニコ超会議2016」で、来場者数15万2,561人、ネット総来場者数554万8,583人を記録した。
※2デジタルからアナログまで古今東西のゲームが集まる、日本最大級の“ユーザー参加型”ゲームイベント。2016年は1月30日、31日に幕張メッセで開催され、会場来場者数4万7,588人、ネット来場者数687万8290人の規模に成長(2015年の「闘会議2015」の実績は、会場来場者数3万5,786人、ネット視聴者数574万6,338人)し、日本のゲーム市場の拡大に貢献する格好となっている。
※3日本最大級の動画サービス「niconico」の大規模ステージイベントで、niconico内の「歌ってみた」、「踊ってみた」ジャンルなどで活躍するユーザーや、有名アーティストが一堂に会し行われるniconico最大のライブイベント。開催5回目の2016年は11月3日にさいたまスーパーアリーナで開催され、約15,000人が来場した。
※4「niconico」のアンテナショップで、nicocafe、イベントスペース、ニコぶくろスタジオ、ニコニコショップのある複合施設。2011年4月に原宿でグランドオープンしたものを、池袋に移転、リニューアルしたもの。

音楽配信事業はフィーチャーフォンの減少、スマートフォンシフトにより会員数が減少傾向にあるものの、依然として利益率の高いビジネスのひとつであり、「シングル楽曲/着うた®」などの配信を行う「ドワンゴジェイピー」やアニメ総合情報サイトの「animelo」の運営を行っている。

(2)出版事業

KADOKAWAの主力事業で、紙媒体の単行本、文庫、ライトノベル、コミックスなどの書籍のほか、電子書籍の出版・販売等を行う。加えて、「ザテレビジョン」、「Walkerシリーズ」、「ファミ通」、「レタスクラブ」など雑誌やムック誌のほか、「週刊ジョージア」、「ひかりTVガイド」などのカスタムメディア、雑誌及びWeb広告の販売などを手掛ける。

紙媒体の書籍販売はメディアミックスによる作品展開で数多くの実績があるほか、ライトノベルは業界トップの地位を確立している。長年にわたりマーケティングに基づいた製作・出荷の適正化に取り組んでおり、2016年3月期の書籍返品率は35.0%と、業界平均※の36.9%を下回る水準となっている。

※業界指標の出所は(社)全国出版協会・出版科学研究所発行の「出版月報」、「出版年鑑」。

一方、電子書籍は直営の電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」で販売するほか、「ニコニコカドカワ祭り」※の実施や紙書籍と電子書籍の同時発売などを行うことにより、Amazon Kindleなど、外部の電子書籍ストアでの販売拡大にも注力している。

※KADOKAWAとドワンゴの経営統合を記念して、2014年10月に初回が開催され、以後、毎年秋に開催されている。KADOKAWAのコンテンツとニコニコのサービスが連携した様々な企画が行われるほか、2016年(開催期間:10月1日~ 10月31日)はネットショップと大規模に連動したキャンペーンが開催された。

雑誌、ムック誌に関しては、既存紙媒体のネット・デジタル化に伴い主力の雑誌の販売収入の低迷とそれに伴う広告販売の減少が続く厳しい環境に対応すべく、合理化を行うと同時に、紙媒体からデジタルメディアへの移行に積極的に取り組んでいる。2016年3月期の雑誌返品率は32.7%と書籍と同様に業界平均※の41.8%を下回る水準となっている。

(3)映像・ゲーム事業

映像事業では、パッケージソフト販売や映画の企画・製作・配給、アニメの海外版権販売、映像配信などを手掛けているほか、角川大映スタジオ、グロービジョンがスタジオ事業を展開している。出版事業や映像・ゲーム事業から生み出されるグループIP の映像化、実写映画及びアニメ作品の製作配給に注力している。さらに近年、映像配信やアニメの海外版権販売にも積極的に取り組んでいる。

ゲーム事業では、 (株)フロム・ソフトウェア、(株)スパイク・チュンソフト、(株)角川ゲームス、(株) MAGES.(メージス)、KADOKAWAの5社がパッケージゲームソフト及びネットワークゲーム、アプリゲームの企画・開発・販売を行っている。ヒットタイトルには、「DARK SOULS」、「Bloodborne」(フロム・ソフトウェア)、「艦隊これくしょん」、「ダービースタリオンGOLD」(角川ゲームス)、「喧嘩番長」、「ダンガンロンパ」、「風来のシレン」(スパイク・チュンソフト)、「Steins;Gate」(MAGES.)など。

(4)その他事業

その他事業は、キャラクター商品やアイドルCDのeコマース、アニメや「niconico」から生まれたコンテンツのCD販売や著作権利用事業に加えて、クリエイティブ分野で活躍する人材を国内外で育成するスクール運営のほか、N高等学校などのネット上の学習サービスなどの教育事業などで構成される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )


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