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Eストアー Research Memo(6):17/3期通期は増収見込みも、先行投資の拡大で利益は通期を下回る可能性も
2016年12月12日 / 07:43 / 9ヶ月前

Eストアー Research Memo(6):17/3期通期は増収見込みも、先行投資の拡大で利益は通期を下回る可能性も


*16:35JST Eストアー Research Memo(6):17/3期通期は増収見込みも、先行投資の拡大で利益は通期を下回る可能性も
■業績動向

(2) 2017年3月期通期見通し

2017年3月期通期についてEストアー4304は、売上高5,032百万円(前期比8.0%増)、営業利益331百万円(同47.3%減)、経常利益331百万円(同47.3%減)、当期純利益229百万円(同45.6%減)と増収減益を予想している。これらの数値は、期初予想から変更はない。

今下期においても、基本的な事業環境と投資のスタンスは、第2四半期と同様だ。売上高において下期が偏重となっているのは、年末年始の売上高が季節要因で伸長し、それに伴うフロウ売上高が第2四半期比増収となることが見込まれる要因が大きい。また、マーケティング売上高が旺盛な需要と社内の人員増を背景に、下期に一段と伸長することも貢献すると見込まれる。

ストック売上高については、収益の季節要因は少なく、契約件数の推移とASPサービス利用料単価で決まるが、今下期も契約件数の減少を同社では想定しているもようだ。メディア事業は絶対額が大幅に縮小してきたため全体に与えるインパクトは小さくなっているが、方向性は第2四半期に続いて縮小方向にあるとみられる。

利益については判断が難しい。ここ数年、同社の利益は先行投資優先という経営方針の結果、横ばいから減益が続いてきた。2017年3月期もそのスタンスは維持されているため通期予想は前期比大幅減益となっている。第2四半期実績の通期予想に対する進捗率(営業利益で64.7%)と高かったために、自然体でいけば、会社予想を上回る着地が十分期待できる。一方で、同社はマーケティング支援サービスの旺盛なニーズに、事業拡大の手応えを感じているため、先行投資を当初計画から拡大させる可能性もある。その場合は通期予想を下回る利益となる可能性もある。

弊社では、同社の利益については経営判断によって計画対比で上下に大きく動く可能性があることと、同社の収益構造や財務体質が2017年3月期にブラッシュアップされ、いわゆる筋肉体質化したこと、その結果、先行投資を減らせばそれが素直に利益に結び付く状況が一段と強化されたことを指摘しておきたい。

(3) 2018年3月期以降の考え方

同社に投資を考える上で最大のポイントは、いつになったら成長軌道に回帰してくるのか、ということであろう。前述のように、同社が成長エンジンと期待するマーケティング支援サービスの領域では、同社のキャパシティを超えるニーズが確認できている。このニーズを取り込んで売上高の拡大を図るには更なる人員の増加が必要になってくる。それゆえ、同社が当面の売上高のゴールをどこに置き、そのための陣容をどういうスピード感で整えるのかで、業績、特に利益のボトムとその後のV字回復のタイミングが変わってくることになるだろう。

現状、弊社が考えるベストシナリオは、2017年3月期と2018年3月期において、2019年3月期以降の需要規模を見込んだキャパシティを整えることだと考えている。そう考える理由は、マーケティング支援サービスが人的リソース依存型のビジネスであるためだ。同社自身も“先行投資”として将来の需要の伸びを見込んだ形での人材獲得方針を打ち出しているのは前述のとおりだ。しかしながら、同社が求める経験・知識を有する人材の不足もあって、需要に対して人材獲得が追いつかなかったのがこれまでの状況だ。この状況が続けば売上高は成長しても利益の成長は緩やかなものにとどまってしまう懸念がある。どこかの時点で大きく先回りして人材を厚めに手当てしておくことで、1、2年後の利益水準と利益率の一段の底上げが可能になると考えている。顧客ニーズの強さを確認でき、業界で人材流動化が起きている今は、同社が進める先行投資において、勝負に出るタイミングなのではないかというのが弊社の考えだ。

同社の営業利益の推移を見ると、ポイントは同社が業績予想を発表した2015年3月期と2016年3月期だ。同社は両年とも、人材に先行投資を行い営業利益は一時的に大幅減益に陥ると計画していた。結果は人材の獲得が進まずに、計画を上回る営業利益となった。このインプリケーションはいくつかあるが、弊社では2つのことを指摘しておきたい。1つは、順調に人材獲得が進む2017年3月期は、まさに先回りの絶好のチャンスではないかということだ。弊社では同社が属するEC関連業界において人材の流動化が進んでいるのではないかとみている。もう1つは、同社は人材への先行投資をやめれば、きっちりと利益はV字回復を実現できる収益構造となっているということだ。この点もまた、同社が思い切った先行投資を行うことを正当化する材料になると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


《YF》

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