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神戸物産 Research Memo(3):16/10期は生産子会社の収益性向上や、仕入コスト減などにより大幅増益で着地
2017年3月7日 / 07:05 / 7ヶ月前

神戸物産 Research Memo(3):16/10期は生産子会社の収益性向上や、仕入コスト減などにより大幅増益で着地


*16:03JST 神戸物産 Research Memo(3):16/10期は生産子会社の収益性向上や、仕入コスト減などにより大幅増益で着地
■業績動向

1. 2016年10月期の業績概要
神戸物産3038の2016年10月期の連結業績は、売上高が前期比4.7%増の239,266百万円、営業利益が同74.0%増の11,833百万円、経常利益が同3.0%増の8,729百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.2%増の4,560百万円となり、売上高、利益ともに過去最高を連続で更新した。主力の業務スーパー事業の売上高が既存店での増収と新規出店効果により順調に拡大したほか、営業利益に関しては自社開発商品の好調による生産子会社の収益性向上や、円高進展による仕入コスト低減効果等により大幅増益となった。

経常増益率が3.0%と微増益にとどまったのは、期末為替レートが前期末の120円/ドルから当期末は104円/ドルまで円高に進み、営業外で為替差損1,161百万円、デリバティブ評価損1,415百万円などが発生したことが主因だ。

会社計画比で見ると、売上高はクックイノベンチャー事業の低迷により若干下回ったものの、円高進展による仕入コストの低減や生産子会社の収益増を主因として、利益ベースではいずれも上回って着地した。

2. 事業セグメント別動向
(1) 業務スーパー事業
業務スーパー事業の売上高は前期比6.1%増の203,754百万円、営業利益は同68.8%増の12,540百万円となった。10月末の店舗数が前期末比34店舗増(首都圏+11店舗、関西圏+10店舗、地方エリア+13店舗)の747店舗と拡大したことに加えて、既存店の売上高が前期比2.9%増と堅調に推移したことが増収要因となった。同期間における国内スーパーマーケット業界全体の売上高は3.4%増、既存店ベースで1.2%増となっており、業界平均を上回る成長を継続している。

売上成長の要因としては、独自開発で魅力的なオリジナル商品をベストプライスで提供し続けていることが挙げられる。当期のヒット商品としては、牛乳パック型の「水ようかん」や「冷凍チーズケーキ」などがあり、これら商品がテレビのほかSNSやブログなどで取り上げられ売上増に寄与した。また、販売促進施策として新たに来店客を対象にプレゼントキャンペーンを実施したほか、インターネット広告や宣伝カー等を活用して集客増にも取り組んだ。

月次売上動向を見ると、期を通して前年同月比でプラスを継続している。10月に前年同月比で0.1%増と伸び悩んだが、これは物流体制の一部を変更したことや、10月の日曜日が前年同月より1日多かったことが影響している。従来、一部のメーカー商品はメーカーから店舗に直送されており、最小発注ロットも制限されていたが、3PLを導入することで、精度の高い発注が可能となった。この体制変更により、店舗への出荷が一時的に低下した。また、店舗への出荷は平日よりも日曜日の配送量が少ない。11月に伸び率が大きくなっているのは、これら要因の反動増と見ることができる。

利益面で見ると、売上高営業利益率が前期の3.9%から6.2%へ大きく上昇した。前述したように、為替の円高進展に伴って輸入商品のコスト低減が進んだことや、自社開発商品の強化により国内生産子会社の収益が大きく改善したことが要因となっている。輸入商品に関しては前期比で1割程度の増加となったようだ。また、国内子会社では省力化や省エネ化によるコストダウンが進んでいるほか、稼働率上昇により大半の子会社で収益力がアップした。生産子会社だけで見ると前期比で14〜15億円程度の増益要因になったと見られる。

なお、新業態として取り組んでいる輸入食品店の「ガレオン」については、2015年12月に路地店舗として元住吉店(川崎市中原区)を出店したほか、2016年3月に横浜みなとみらいのショッピングモール内にクイーンズスクエア横浜店を出店した。また、2016年11月には初のFC店舗となる大雄山ヴェルミ店(神奈川県南足柄市)を出店しており、同店では店内にカフェスペースも併設した店舗づくりとするなど、様々なフォーマットでの出店を図りながら、顧客ニーズの取り込みを進めている。

(2)神戸クック事業
神戸クック事業の売上高は前期比4.5%減の1,269百万円、営業損失は217百万円(前期は337百万円の損失)となった。10月末の店舗数は「神戸クックワールドビュッフェ」が前期比横ばいの15店舗、「Green’s K」が同横ばいの10店舗、「Green’s K 鉄板ビュッフェ」が同2店舗減の3店舗となった。また、「ビュッフェ&しゃぶしゃぶ神戸」(1店舗)と米国で展開していた「SHABU SHABU KOBE」については、収益化が見込みにくいことから閉店している。

売上高については、総菜や弁当など中食需要の拡大を背景に「Green’s K」が増収となったものの、「Green’s K 鉄板ビュッフェ」の退店や「ビュッフェ&しゃぶしゃぶ神戸」の閉店などが影響して減収となった。ただ、利益面では「神戸クックワールドビュッフェ」が黒字化したほか、赤字店舗の減少により損失額が縮小している。なお、「Green’s K 鉄板ビュッフェ」については、収益環境が厳しくなっていることから今後も順次、縮小していく方向となっている。

(3)クックイノベンチャー事業
クックイノベンチャー事業の売上高は前期比2.7%減の33,508百万円、営業利益は同14.5%減の1,184百万円となった。外食事業において、居酒屋業態が低調に推移したことが減収減益要因となったが、「焼肉屋さかい」など一部の業態は堅調に推移している。グループ内調達による食材の見直しは一巡しており、今後は不採算店の整理や新業態の開発などで収益改善を図る方針となっている。

(4)エコ再生エネルギー事業
エコ再生エネルギー事業の売上高は前期比0.3%増の733百万円、営業利益は同19.4%増の80百万円となった。メガソーラー発電事業は、下期に福岡県の2ヶ所の発電所を売却したことで、10月末時点の発電能力は前期末の15.6MWから9.3MW(北海道4ヶ所、兵庫県4ヶ所、福岡県1ヶ所、滋賀県1ヶ所)に減少した。

(5)その他
2016年10月に温浴施設「ホットラグーン大分」をオープンしたことで、観光事業や設備賃貸事業等をその他として新たに区分した。2016年10月期の売上高は百万円未満で、営業損失が20百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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