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RSテクノ Research Memo(11):台南工場も生産技術や品質面の課題はクリア
2017年6月26日 / 08:01 / 4ヶ月前

RSテクノ Research Memo(11):台南工場も生産技術や品質面の課題はクリア


*16:57JST RSテクノ Research Memo(11):台南工場も生産技術や品質面の課題はクリア
■中長期の成長戦略

2. 成長戦略:台湾子会社・三本木工場の生産力拡大とシェア拡大
RS Technologies3445は2016年度において三本木工場での実生産量拡大と台湾子会社(台南工場)の生産量拡大に取り組んできた。前述のように、現状では三本木工場が月産21万枚~22万枚、台南工場が11万枚~12万枚の生産・出荷にまで至っているもようだ。

台南工場がフル生産になっている事実は、同工場の技術及び品質が顧客に認められていることにほかならず、“生産力拡大”という目標は達成されたと言える。三本木工場については言うまでもない。したがって、中長期的経営方針の1)台湾子会社・三本木工場の生産力拡大と、2)再生市場での当社のシェア拡大という2つの項目は、今後の生産能力増強投資というテーマに、実質的には集約されたと弊社では考えている。この点について考えてみたい。

同社は中期的な経営目標として世界シェア40%を目指すとしている。前述のように三本木・台南両工場合計の実生産能力が30万枚を超えてきている現状では、月産5万枚~10万枚の能力増強を図ることでその目標に近づくことができると弊社ではみている。

能力増強の候補地は三本木工場と台南工場両方が考えられる。三本木工場にはかつての第7工場の建屋があり、ここにフルにラインを入れれば月産20万枚規模の能力増を図れる。しかしこれは設備投資額が70億円~80億円に達する上、能力増強幅が大きすぎて稼働率低下を招くとみられることから現実的ではない。仮に三本木で増強を図る場合でも、10万枚/月規模の増設を行う方が現実的で妥当だと弊社では考えている。その場合は設備投資額も30億円~40億円と半額程度に抑えられるとみられる。

台南工場においても敷地に余裕があり、新棟建設を含めて能力増強を図ることは充分可能とみられる。しかし、台南工場に関してはまだデボトルネックの余地が大きく残されている。現状の台南工場の生産ラインは基本的に三本木工場から移設したものだ。そのため現状では、生産プロセスごとにスループット(単位時間当たりの処理能力)がバラバラとなっている状況だ。ライン全体の生産能力は最もスループットの低いところの制約を受けることになる。したがって、そうしたボトルネック部分に追加的な投資を行うことで、ライン全体の生産能力を高めることが可能となる。生産ラインの新増設に比べてはるかに小さい投資額で実現可能だ。

台南工場のデボトルネックによる生産能力増強幅は月産5万枚程度とみられる。三本木工場と台南工場の既存ラインの実生産能力がそれぞれ22万枚、12万枚で、三本木工場ではオーバースペック解消による更なる実能力拡大余地があるのは前述のとおりだ。ここに台南工場でのデボトルネックによる5万枚が加われば同社の12インチウェーハの生産能力は40万枚を超えてくることになる。

同社はこのデボトルネックも含め、今後の生産能力増強については、時期・規模ともに未定としている。同業他社において目立った動きがない中で、現状のタイトな需給関係をキープしながら再生加工賃の価格上昇を目指しているとも推測される。予算に価格上昇を織り込んでいないとはいえ、価格は高いに越したことはないからだ。

一方、同社は他社との業務提携やM&Aを通じた能力増強も選択肢の1つとしており、2016年7月に日本バルカー工業7995との間で業務提携を行った。日本バルカー工業は子会社にシリコンウェーハ再生を行う(株)バルカー・エフエフティを抱えており、それとの業務上のシナジーを追求するのが目的だ。

弊社では、M&Aは同社にとっては非常に効果が高い施策だと考えている。前述したように、ウェーハ再生加工ビジネスは、再生加工賃の下落によって誰もが儲かるという状況にはない。今後想定されるウェーハの世代交代(技術のロードマップでは主力のサイズが現在の12インチから18インチへと拡大する予定となっている)に際しては、再生加工メーカーも大規模な設備投資を余儀なくされることになる。こうした状況のなか、シェアトップでコスト競争力の高い同社は、業務提携やM&Aにおいても有利なポジションに立てると考えられる。同社にとっても、将来的にウェーハの世代交代とそれに伴う大規模投資が想定されるなかでは、既存のサイズの能力拡大に関しては投資額の抑制は必要であり、M&Aや業務提携による実質的生産能力増強は、自前の設備投資と並ぶ重要な経営施策だと言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MW》

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