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ハウスコム Research Memo(3):不動産テックと豊かな情報で差別化を図る
2017年6月27日 / 06:42 / 4ヶ月前

ハウスコム Research Memo(3):不動産テックと豊かな情報で差別化を図る


*15:40JST ハウスコム Research Memo(3):不動産テックと豊かな情報で差別化を図る
■事業概要

1. 顧客の変化と求められる対応
インターネットの普及は不動産業界に大きな変化をもたらしている。ポータルサイトを始めとしてネットにはほとんどの物件が掲載されるようになった。顧客は、インターネットで検索・吟味して絞り込んだ上で、より少ない不動産店舗に訪れるようになっている。また、スマートフォンの普及は、いつでも・どこでもアクセスすることを可能にし、部屋探しにおいてもメールやSNSが利用されるようになっている。また、現在のネット上の物件情報は規格化されたスペック情報が主であり、住み始めた後に価値がわかる地域に根差した情報(“豊かな情報”)が求められるようになってきている。

不動産業界に求められる対応としては、ネット上に載せる物件情報の質と数、信頼・安心できる店舗であることの伝達、効率的なツールの提供、対応スピードと24時間化、“豊かな情報”の充実と提供、などがある。ハウスコム3275としても、他社に一歩先んじてIT化等を推進し、顧客の変化に対応に取り組んでいる。

2. 不動産テックへの対応
同社では2年ほど前から顧客接点のレベルアップを目的に不動産テックの導入を行ってきた。(1)AI(人工知能)を使った物件検索サービス、(2)店舗ホームページに全スタッフ写真掲載、(3)Web来店予約システム、(4)「マイボックス」システム、(5)オンラインのライブ中継内見システム、など賃貸仲介の業界では一歩先を行く5つのシステム・サービスだ。

(1) AI(人工知能)を使った物件検索サービス
ITベンチャーのイタンジ(株)と共同制作されたものでクラスター解析やディープラーニングなどの先端的技術を使い、3項目(住みたい場所、希望家賃、お部屋の広さ)を選ぶだけで人工知能がお勧め物件を自動で提案する。膨大な過去の成約事例がデータとして蓄積されており、使えば使うほど精度が高くなる学習するシステムである。

(2)店舗ホームページに全スタッフ写真掲載
全スタッフの写真掲載をする目的は、来店前の顧客の不安の払拭である。店内の様子や全スタッフの集合写真、各スタッフの個人写真を掲載し、安心して来店してもらえるインフラを整える。

(3) Web来店予約システム
今まで電話やメールで行っていたために営業時間内でないと予約が完了しなかったため手間となっていた来店予約を、24時間Web上でできるようにした。

(4)「マイボックス」システム
個人別に設けられる専用WEBサイト「マイボックス」では、チャット形式でスピーディに店舗スタッフとやりとりができる。チャットはLINEなどを日頃から使用する若年層にマッチしたコミュニケーションとして注目の接客ツールだ。夜間や休日は「人工知能@コムるくん」が、24時間365日、物件に関する質問にスピーディに答える機能が便利である。「マイボックス」は紹介物件の整理や提出書類のやりとりなども一括して管理できるので利便性の向上にも役立つ。

(5)オンラインのライブ中継内見システム
現地に行けない事情がある顧客のために、室内に店舗スタッフが入りオンラインで部屋の内部を中継する。転勤や進学前の遠隔地の顧客にとっての利便性を向上させる仕組みである。

3. “豊かな情報”の充実
同社は、地域に根差した“豊かな情報”を充実させるために、他社との業務提携を積極的に活用している。

(1)昭文社まっぷるのデータと連携
同社は2016年8月に、昭文社の「まっぷる」とデータ連携し、賃貸物件の近所のお店や施設の情報を提供するサービスを開始した。具体的には、同社物件サイト及び「マイボックス」に掲載している物件を対象に、近所の飲食店ショッピング、レジャー、宿泊・温泉などの施設を自動的にピックアップし紹介する。昭文社のデータを活用することで所在地や外観写真だけでなく、お店の特徴や営業時間等まで紹介している。

(2)Properのご近所SNS大手「マチマチ」と業務提携
同社は2017年5月に、Properのご近所SNS「マチマチ」と業務提携し、賃貸物件・口コミ情報に関するサービスの相互紹介を開始した。具体的には、マチマチのサイト内で同社の物件情報を表示・紹介したり、マチマチ内の口コミ情報を個人情報が特定できない安全な形に加工した上で、同社の営業マンが活用するなどである。地域の“豊かな情報”を充実させる取り組みとして注目したい。

(3)地域に根ざしたNPOを支援する取り組み
地域に根ざした活動をするNPO法人等への支援を開始している。2016年度より、子供が自由に遊ぶことのできる「遊び場」の運営を行うプレーパークや、障害者が身近な地域でスポーツを楽しむことができるようにすることを目指す協会等に支援・協賛を始めた。地域に貢献し、役立つ存在にならなければ、その地域に新たに人が移り住むことをビジネスにする不動産賃貸仲介業者は存在価値を失うだろうという意識が根底にはあるとのこと。地域住民に寄り添う活動がどのような効果を生み出すのか注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)


《HN》

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