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ベルシス24 Research Memo(4):売上収益及び営業利益の大部分を占めるCRM事業
2017年6月28日 / 06:49 / 3ヶ月前

ベルシス24 Research Memo(4):売上収益及び営業利益の大部分を占めるCRM事業


*15:42JST ベルシス24 Research Memo(4):売上収益及び営業利益の大部分を占めるCRM事業
■事業概要

2. 収益構造
連結売上収益及び営業利益においてCRM事業が大部分を占めており、直近の2017年2月期の連結業績においてCRM事業が売上収益の93.2%を、営業利益段階でも96.4%を稼いだ。営業利益率は、CRM事業が8.3%、その他事業が2.4%であり、営業利益率だけを見てもCRM事業はベルシステム24ホールディングス6183の要であることが分かる。

(1) CRM事業の内訳
CRM事業では継続業務とスポット業務に分類される。継続業務のうち、コア事業と位置付けられる既存業務と新規業務等がCRM事業の売上収益の76.6%、旧BBコールが14.8%の構成となっている。

コア事業の既存業務と新規業務等は、契約期間が1年以上で、かつ、旧BBコールではない案件を指す。旧BBコールは、ソフトバンクグループ9984と2007年7月に締結した「コールセンター業務に関する包括的業務提携」に伴い、2015年2月まで同社の売上収益の3割近くを占めるなど大きな存在であった。利益率についても他の顧客企業からの受託案件よりも高水準であったと見られるが、当該契約が2015年2月期をもって満了し、契約改定となったことで、他の顧客企業からの受託業務と同程度の単価になったもよう。このことより、同案件が同社の連結売上収益に占める割合も2015年2月期の29.7%から2017年2月の14.8%までに縮小した。しかしながら、2017年2月における売上収益は15,034百万円と前期比3.8%減と小幅にとどまっており、今後も注視は必要だが、底打ち感があると言えるだろう。

上記の2分類に当てはまらない短期の案件をスポット業務としており、連結売上収益に占める割合は8.0%。スポット業務には1年未満の契約のものから、リコールなどの際にクライアント企業の要請により数日で対応窓口を開設するものなど様々である。絶対額は小さいものの、利益率は他のセグメントより高水準であると見られる。

2017年2月期の旧BBコールを除く業種別売上収益(上位300社)は、放送・出版・情報サービスが30.6%、金融が21.6%、流通(小売・卸売)が23.6%、運輸・通信が10.2%、製造が8.2%、電気・ガス・水道等が2.2%、その他が3.5%の構成となった。前期からの増減を見ると、放送・出版・情報サービスにおいて減少したが、他の業種ではすべて増加・拡大した。

3. これまでの主な施策
同社は、様々な施策を打ち出し実行してきたが、そのうち、伊藤忠シナジー効果の追求、新しい技術の導入、人件費転嫁の仕組みの導入について下記に説明したい。

(1)伊藤忠シナジー効果の追求
同社の筆頭株主は伊藤忠商事であり、そのネットワークを活用し伊藤忠商事グループ関連の案件をはじめとする新規案件の獲得を継続・拡大する方針としている。同社が定義する伊藤忠シナジーとは、伊藤忠商事の子会社や関連会社だけでなく取引先も含まれる。このため、同社が対象とする開拓先は広大になるもよう。伊藤忠商事グループ案件による売上収益は、2016年2月期に約24億円だったが、2017年2月期にはその3倍近い約72億円と急拡大しており、今後の拡大が期待される。

(2)新たな技術の導入
同社はAIなどの新しい技術を積極的に導入している。その1つが、同社が以前から推進しているAdvanced CRM構想である。Advanced CRM構想とは、従来の消費者からの問い合わせに対応するといったコールセンター業務において、AIを導入した自動対応や、ナレッジマネジメント、アナリティクスまでをプラットフォーム化し、クライアント企業に提供することを目的としたもので、CRM事業を深堀した進化型とも言える。同社とクライアント企業が保有する情報やデータを融合することで、消費者一人ひとりに最適な対応ができるようになる。具体的には、AIによる自動対応、消費者の価値観分析や行動予測、消費者別の最適モデルの提案など、これが実現するとこれまでにない付加価値を提供できることになる。新技術の導入は人件費の抑制や応対品質向上のみならず、CRM事業の高付加価値化という意味で顧客企業にとって魅力的な機能を提供することになろう。伊藤忠グループのCTC(伊藤忠テクノソリューションズ(4739))との連携、AI技術を活用したEC等でのWeb接客サービスを提供する(株)空色への資本業務提携という形にも表れている。

(3)人件費転嫁の仕組みの導入
少子高齢化を背景に労働力の減少が進み、働き手を確保しにくい状況が続いている。特にコールセンターを担うオペレーターの多くは、時給によって給与が決定されるアルバイトやパートタイマー等の非正規社員である。このため、同社に限らずコールセンターを運営している企業は人件費単価の上昇による影響を受けやすい。これを解消するため、各社はAIの導入等の業務効率化を進めているが、すぐに労働力確保の問題を解決するには至らないだろう。よって、人件費単価の転嫁の仕組みが利益確保のためには必要となる。同社では既に顧客企業と交渉を開始しており、顧客企業の理解を得て適正な価格に反映できているところもある。交渉状況や契約更改のタイミングなどにも影響されるため、すべての契約が切り替わるには多少の時間が必要と思われるが、安定的な収支の確保のために必要な取り組みであると考える。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)

《MW》

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