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極東貿易 Research Memo(4):経営マネジメントをワンランクアップしたKBKグローバル・グループ経営の推進
2017年7月5日 / 13:01 / 3ヶ月前

極東貿易 Research Memo(4):経営マネジメントをワンランクアップしたKBKグローバル・グループ経営の推進


*21:58JST 極東貿易 Research Memo(4):経営マネジメントをワンランクアップしたKBKグローバル・グループ経営の推進
 



■極東貿易8093の中期経営計画と成長戦略

1. 「KBK※2016」中期経営計画の概要
前々回の中期経営計画(KBK Approach to the future)では「信用力の回復」と「収益力の回復」を、前回中期経営計画(KBK 2013)では「収益力の強化」と「株主価値の向上」を掲げ、確実に企業成長と収益改善・拡大を達成してきた。2つの中期経営計画を通して、売上高は約178億円増収(+43%)、営業利益では約6.5億円増益(2.2倍)まで改善・拡大した(数値は、2011年3月期と2017年3月期の売上高、営業利益を比較した)。
やはり、2011年からのM&A(5案件)実行による事業領域の拡大が功を奏している。

※KBKとは同社の略称である。


ヱトーの完全子会社化により、海外拠点や商材が増加し、拠点・顧客シナジーも図られ、KBKグローバル・グループ経営の浸透が図られつつある。今回の「KBK 2016」中期経営計画では、経営マネジメントの次元がワンランクアップした「新次元の事業展開」(KBKグローバル・グループ経営)を推進し、更なる企業成長と収益増大を実現し、結果として株主価値最大化を目指す。

2. 重点戦略
(1) 既存事業の強化
百億円ビジネスの”3本柱事業”のうち、ねじ関連事業と樹脂・塗料関連事業の拡大の可能性について記載する。

a) ねじ関連事業
既存分野では、2018年3月期は中国建材市場の復調、大手ロボットメーカーの新工場建設に伴う受注増、更に、米国の複数の日系大手自動車部品メーカーとの新規受注など売上アップ要因は目白押しである。ヱトーがかつて単独経営であった時代、最盛時の売上高は250億円であった。今回の経営の立て直しで売上高は約133億円まで回復したが、今後も新市場・新顧客の開拓をすることにより持続的増収増益の可能性は高い。

b) 樹脂・塗料関連事業
樹脂・塗料関連事業は、国内・海外の自動車部品メーカーを中心に、海外(米国、中国など)展開をしてきたが、今後も市場拡大が見込まれている。2015年5月にメキシコ現地法人を設立し、中南米市場に本格的参入を進めている。また、中国市場は自動車生産台数が急増しており、同社では現地プロジェクトチームを発足して拡販を進めている。

(2) 新事業の推進と投資機会の強化 …既存商材も含めた注目商材の市場拡大・強化
a) 軽量ケーブル
軽量ケーブルを10年程前から手掛けており、本来は航空機用に開発されたものであるが、燃費向上を目的として、2016年にラグジュアリーカーのワイヤーハーネスに採用が内定し、2018年3月期は量産受注の秒読み段階にある。

b) 原発関連新事業
原発施設向けに地震計を納入している。原発設備は法規制が厳しく、定期検査や更新・取替は短期間で行うことが義務付けられている。地震計の場合13ヶ月ごとに取替が必要であり、消耗品ビジネス(ジレットモデル)に近く収益性の高いビジネスでもある。また、現在は日本国内・欧米の最先端技術・ノウハウを活用し、新商材を立ち上げようとしている。

c) 地下資源掘削装置
日本近海の地下埋蔵資源(石油、メタンハイドレート、地熱など)の掘削装置は、海底資源の新探査船が就航し、2015年に掘削事業予算が付き大量納入となった。今後は原油価格(現在原油価格は低水準で推移)との見合いになるが、メタンハイドレート発掘需要が高まれば、同社にとって大きなビジネスチャンスとなる。

d) 炭素繊維関連
複合材料事業部門(売上高約27億円)のメイン商材は炭素繊維である。炭素繊維に関わる製造設備、成形用原材料などの提供で関わってきた。用途市場は、テニスラケットなどのスポーツ用具や釣り具を中心に、一部の航空機にも関わっている。炭素繊維を含め複合材料は地道に事業拡大してきており、今後も事業拡大と高収益が期待できる。

e) 特注品ばね
特注品ばねは2011年11月にサンコースプリングを完全子会社してからの事業であるが、独自の加工技術で数ミクロンオーダーの薄板ばねを開発している。「定荷重ばね」では国内トップシェアである。用途としては、病院の引戸、歯科椅子、新幹線の窓などに広く応用されている。

事業規模(売上高約10億円)は小粒であるが、収益性が高く(営業利益率7.2%)、新製品開発と新たな用途市場開拓が進められており、高付加価値事業として大いに期待できる。

3. コーポレートガバナンスとグループ経営の強化
同社では、コーポレートガバナンス強化のために、これまで執行役員制度を導入・運営している。更に、経営の透明性と迅速な事業運営を遂行するために、2018年3月期より「監査等委員会設置会社」へ移行する(6月21日株主総会で承認)。

また、これまでM&Aを実施してきた企業は、いずれも完全子会社化しグループ連結事業運営している。ヱトーの場合、同社の経営幹部を社長及び取締役としてヱトーへ送り込み、KBK流の経営マネジメントで事業運営を図ることにより、一定の成果(Post Merger Integration)を上げてきた。今後も、KBK流マネジメントの浸透を図り、経営人材を育成し、KBKグループ経営を推進していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水 啓司)

《MW》

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