読みにくい政局インパクト、株安でも円・金利動かず

2009年 07月 13日 14:00 JST
 

 [東京 13日 ロイター] 麻生太郎首相が衆院の解散・総選挙時期で与党と合意、市場は株安で反応しているが、いまのところ大きなうねりにはなっていない。円相場や長期金利は動きが止まっている。

 市場参加者は次期衆院選での政権交代をにらみつつあるものの、相場へのインパクトを読みかねている、という。取引材料としては米国経済や金融問題への関心が高く、日本の政治を単独で取り出して売買するセンチメントにはなっていない。

 <解散報道で短期筋が株売り>

 東京株式市場では日経平均が9日続落。為替が1ドル92円台後半と円高が一服したことで、一時は反発する場面もあったが続かなかった。午後に入り、「7月21日衆院解散─8月30日投票」とのニュースが流れると下げ幅をやや広げた。市場筋によると、相場の展開が読みきれないため、押し目買いムードが一時的に後退、短期筋の売りに押された。

 もともと朝方から様子見ムードが強く、「短期テクニカル的な売られ過ぎ感からリターンリバーサルの買いが入ったものの、短期資金が中心で実需勢は引き続き様子見姿勢だ。資金の一部はリスク回避の観点からディフェンシブ銘柄にシフトしている」(コスモ証券エクイティ部次長の中島肇氏)との声が出ていた。

 12日に投開票された東京都議会議員選挙で自民党が惨敗し、衆院選を控えた政局は一段と不透明感を増しており、「売り方のショートカバー以外にマネーフローは見当たらず、上値を買っていく状況でもない」(みずほ証券エクイティ調査部シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)という。

 このところの金融市場は総選挙後に民主党を中心とした政権が誕生する可能性をある程度織り込みつつある。「民主党政権は国民の変革期待を表すものであり、株式市場にとってポジディブ。家計支援策なども景気にプラス効果がある」(大手証券)との見方がある一方で、クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジストの市川眞一氏は「あくまで政治的要因に限れば民主党政権誕生の場合、外貨準備の見直し観測からの円高や日米関係の悪化、財政赤字の拡大懸念、労働力コストの上昇圧力などにより目先的には株式、債券両市場においてマイナスの材料となる可能性がある」とみている。

 市川氏は「民主党がマニフェストに盛り込むと言われている大胆な政策決定プロセスの改革も、将来に向けての大きな変化への期待感を高める一方において、足元の混乱をもたらし、一時的に政策が停滞するおそれがある」と話している。   続く...

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

ドルが14年ぶりに86円台へと下落したが、これが「ドル危機」に発展する日が来るのかどうか。  ブログ