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デフレ脱却にお金の循環が必要=菅財務相
2010年4月12日 / 08:11 / 7年前

デフレ脱却にお金の循環が必要=菅財務相

 4月12日、菅財務相は、デフレ脱却には、お金の循環が「重要なポイント」と述べた。9日撮影(2010年 ロイター/Issei Kato)

 [東京 12日 ロイター] 菅直人副総理兼財務・経済財政担当相は12日、日本外国特派員協会で講演し、長く続く日本経済の低迷やデフレ状況を克服するには、お金を循環させることが「重要なポイント」と述べ、税を国民で分担して雇用や仕事を創出する分野に配分し、さらなる税収を生み出すことが必要と指摘した。

 増税しても使い道を間違わなければ「景気は良くなる」と述べ、そうした認識を国会などの場を通じて与野党が共有することが不可欠と語った。

 また、デフレ脱却に向けて、政府と日銀は「デフレを今のまま容認するつもりはない」と強調する一方、日銀が金融緩和ではデフレ克服に限界があるとの認識を持っている、と述べた。巨額の債務残高を抱える中での、日銀による国債買い入れオペの増額に対しては「今の日銀の対応に注文をつけることはない」と語った。

 <増税しても使い道間違わなければ景気にプラス>

 菅財務相は、日本経済の成長低迷とデフレ状況の原因は、過去の「土地を中心としたバブル(の発生)と崩壊が尾を引いている」と分析し、「第2のケインズ革命を起こすことで、この状況を打開できる」と指摘。

 具体的には「お金を循環させることがポイント」と述べ、「税による国民の分担をお願いし、雇用・仕事を創出して、そこからさらに税収が増える。日本にあるお金を循環させることで、日本の回復は十分に可能だ」との見解を示した。

 さらに、「場合によっては、増税をしても景気は悪くならず、逆に使い道を間違わなければ景気はよくなるということを部下に検証させている」と発言。しかし、「(政治家は)増税すると選挙に負けるというトラウマがある。この問題を選挙の争点として語る限りは(実現できない)」と述べ、国会などの議論を通じて与野党が認識を共有することが不可欠と強調した。

 成長と財政などに関連し、政府として経済成長と社会保障の持続性維持、財政健全化をめざす「一つの法案を準備中だ」とし、財政健全化だけではなく、成長と社会保障を含めた与野党議論に意欲を示した。

 <日銀に注文はない、経済界は円安を歓迎>

 また、デフレ脱却に向けた日銀との連携について「政府と日銀がデフレを容認しているというのは、まったくの間違い。デフレを今のまま容認するつもりはない」と強調。ただ、「日銀は、金融緩和は一定程度、デフレ対策に効果があるが、ある意味で限界があるとの認識を持っている」とも述べた。

 日本の財政事情が先進国で最悪の状況にある中で、将来的な日銀による国債買い入れオペ増額の思惑もくすぶるが、菅財務相は「他の金融機関も国債入札に積極的に応じており、今の日銀に対応に対し、注文をつけることはない」と語った。

 足元の為替相場が円安方向で推移していることに関しては「マーケットが決めること」と慎重な発言にとどめながら、「企業や経済界が、この状態をより好ましいと思っているであろうと紹介するぐらいはいいだろう」と語った。長期金利動向についても「マーケットが判断しているところだ。私がコメントをしないことがいい」と述べるにとどめた。

 (ロイターニュース 伊藤純夫記者)

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