世界経済は来年初めの回復に向け推移=IMF専務理事
[ラクイラ(イタリア) 9日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は9日、世界経済は来年初めの回復に向けて推移しているが、一部の国々では危機脱却のため追加の景気対策が必要になる可能性がある、との認識を示した。
主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)に出席している専務理事が、ロイターとのインタビューに応じた。
各国政府が出口戦略を策定するにあたっては、高水準まで膨らんだ債務が主要な問題になるとの見方を示したが、緊縮財政に今動くのは時期尚早と指摘。「われわれはまだ危機を脱していない。ただ、危機脱却に向け正しい方向に進んでいる。回復は2010年上期になると予想しているが、すべて手を打ったことを意味している訳ではない」として、「われわれにはまだやるべきことがある。状況次第だが、一部の国々では一段の景気刺激策が必要な可能性もある」と述べた。
IMFは8日、10年の世界経済の成長率予想を4月時点のプラス1.9%からプラス2.5%に上方修正した。
さらに財政引き締めに今取り掛かれば、期待されている成長への「グリーンシュート(新芽)」を摘み取ってしまうリスクを冒すことになると指摘。世界的な景気回復への懸念要因として、原油など商品(コモディティ)価格の急騰や世界の主要金融セクターの現状を挙げた。
中国など一部の国々から提起されている米ドルに代わる世界的な準備通貨の検討に関しては「将来行うべき議論」として、「(同議題が与える)目先のポジティブな成果は考えられない。米ドルは長きにわたって引き続き現在の地位を維持していく」との見解を示した。
一方で、世界の国内総生産(GDP)の約10%に相当する資金を各国が準備金として保有していることは非生産的と指摘。IMFが各国の準備金を一元的に管理すれば、眠れる資金を開放し、より生産的に活用できると主張した。
予定されている初のIMF債発行に関しては、需要次第とした上で、「今後も追加発行しない理由はどこにもない」と述べた。
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