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「危険水域」のイタリア、生き残る唯一の道はECBの支援
2011年11月10日 / 07:04 / 6年前

「危険水域」のイタリア、生き残る唯一の道はECBの支援

 11月9日、イタリアの10年国債利回りは9日、7%をあっさり突破、「危険水域」に突入した。写真はローマで8日撮影(2011年 ロイター/Tony Gentile)

 [ローマ 9日 ロイター] イタリアの10年国債利回りは9日、7%をあっさり突破、「危険水域」に突入した。イタリアを救うには、欧州中央銀行(ECB)と国際通貨基金(IMF)、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の支援が必要になるが、ユーロ圏当局者は「支援計画はない」と明言しておりイタリア支援が実現するのか不透明だ。

 イタリアが支援を受けるには、ベルルスコーニ首相の早期退陣と、国際的に評価の高い人物の新首相就任、構造改革の断行が前提条件。こうした環境が整えば、ユーロ圏当局が支援に乗り出す可能性も出てくる。 

 どちらにしても、もはや手遅れかもしれないとの見方もある。多くのアナリストは、イタリア国債の売りはもはや歯止めがかからない状態になっており、ユーロ圏の解体につながる可能性もある、と考えている。

 ギリシャやポルトガルなどの、経済規模が比較的小さい国がユーロ圏から離脱することは、あり得る話かもしれないが、域内で3番目に大きい経済を持つイタリアが離脱するというのは、想像も及ばない事態だ。 

 イタリアの国債利回りは、ECBの買い支えがなければ、もっと上昇していたはずだ。しかし、イタリアを救済しようとすれば、ECBは今よりもさらに本格的な措置をとる必要に迫られ、「最後の貸し手」という役割を負うことなるが、ECBはこれまでのところは抵抗している。

 イタリアの公的債務は1兆9000億ユーロと、世界で4番目に大きい。資金ニーズは、EFSFとIMFだけでは満たすことができない。

 イタリアが「大きすぎて救済できない」というのであれば、イタリアは向こう何年も、市場で資金を調達できないということになる。仮に救済するのであれば、救済はかなりの短期間で行われなければならない。

 みずほインターナショナルのリカルド・バルビエリ氏は「今後3─4カ月であれば、IMFとEFSFの資金は潤沢だ。イタリアがその期間内に財政を立て直すというのが、最良のシナリオだが、もしできなければ、ユーロ圏から離脱せざるを得なくなるだろう」との見方を示した。 

 <来年初めに控える国債大量償還> 

 イタリアの資金ニーズは、向こう2カ月はそれほど大きくはないが、来年の2─4月には1500億ユーロ以上の国債が償還期限を迎える。

 債券コンサルタント会社、スピロ・ソブリン・ストラテジーを率いるニコラス・スピロ氏は「投資家の関心は、ベルルスコーニ首相の後継が誰なのかということでもなければ、次期政権がどの程度構造改革に積極的なのかということでもない。注目しているのは、ユーロ圏が信頼に足るイタリア支援策をまとめることができるのかだ」と指摘。「イタリアを目先救えるのは、ECBによる大規模な関与だ」との見方を示した。 

 (Gavin Jones記者;翻訳 吉川彩;編集 佐々木美和)

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