くすぶる参院選前の利上げ説、与党からは警戒の声

2007年 05月 28日 20:20 JST
 

 [東京 28日 ロイター] 福井俊彦総裁ら日銀幹部が追加利上げに関して強気な発言を繰り返していることから、一部の金融市場では参院選前の利上げ前倒し説が再燃している。特に金融政策の影響を受けやすい中短期債は、きょうも利回りが上昇した。

 ただ、仮に消費者物価指数(CPI)がマイナスのまま利上げに踏み切れば、与党から、今後の金融政策のあり方そのものについて議論が高まる可能性は否定できない。金利正常化に向かう日銀が支持率の低下に直面する安倍政権との間合いをどのように取っていくのか、しばらく見定める局面が続きそうだ。

 <外為市場は円上昇を悲観、債券市場は利上げ警戒>

 「4月の全国消費者物価指数(CPI)がマイナスだったため、円買いの材料はほとんどない」。週明け28日の東京外為市場では、朝方から円売りの地合いが続くなか、ある市場参加者はため息混じりにこう漏らした。現在の外為市場は金利相場になっているだけに、円は主要通貨のなかで唯一の「負け組」と揶揄(やゆ)されている。邦銀筋は「円がじりじり売られる展開は夏まで続く」との見立てだ。

 対照的に債券市場では利上げ警戒感がじわじわと広がっている。25日午後の東京円債市場で2年利付国債利回りが一時0.910%に上昇。1997年6月30日以来、約10年ぶりの高水準だ。上昇基調は週明けも弱まらず、28日の取引では0.930%を付けた。

 ドイツ証券・チーフ債券ストラテジスト、森田長太郎氏は、こうした要因について、米国の景気後退観測が弱まっていることを挙げている。加えて、金融政策に関して与党からの政治圧力が以前よりも見られなくなったことを指摘している。

 バークレイズ・キャピタル証券・チーフ円債ストラテジスト、小林益久氏は「世論調査などから参院選の争点は年金問題であり、金融政策のプライオリティは低くならざるを得ない」とし「与党が利上げを阻止しても選挙戦でポイントを稼げない」と指摘する。そのうえで「内閣支持率が下がるにつれ、7月利上げの可能性は高まる」との見方を示している。

 <CPIマイナスでも利上げ、与党から慎重論>  続く...

 
 
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