金利上昇でマネーの流れ変化、ファンド勢が苦戦
[東京 14日 ロイター] 急速に進んだ米イールドカーブのスティープ化によって、世界中に出回っているマネーの流れに変化の兆しが出ており、ボラティリティの高まりを警戒する声が出ている。得に低金利の持続を前提にしてポートフォリオを組んでいるファンド勢はパフォーマンスの悪化に直面している。
他方で、米債券相場に連動して大幅に上昇した円金利については、日本固有の需給要因やファンダメンタルズを考慮すると、夏場に向けて米金利との相関性が薄れてくる、との指摘が出始めている。
<米金利上昇は一服>
13日の海外債券市場はまちまちの動きとなった。欧州では、海外の流れを引き継いで売りが先行。欧州中央銀行(ECB)メンバーからタカ派的な発言が続いたほか、5月の英雇用統計で失業率が低下したことなども材料視されたという。欧州債市場ではドイツ連邦債の10年債利回りが一時4.7%台に上昇し5年ぶりの水準を付けた。もっとも、その後は米債相場が持ち直したことから買い戻しが優勢となった。
5月の米小売売上高や輸出入物価はいずれも強い内容だったが、インフレ懸念は高まらず、米10年債利回りは5.3%台から5.2%付近まで急低下した。水準感から保険会社や年金勢、海外中銀などの買いが入ったとみられている。米地区連銀経済報告(ベージュブック)で全般的に賃金圧力は高まっていないことが示されたことも、投資家の買い安心感につながったとみられている。
過去1カ月間の債券相場の急落で、米長期金利は約60ベーシス・ポイント程度上昇しイールドカーブの形状はベア・スティープ化した。グリーンスパン前連邦準備理事会(FRB)議長はかつて、政策金利の引き上げにもかかわらず長期金利が上がらない状況を「Connundrum(謎)」と表現したが、それが解消された形となった。
<米長期金利の「謎」は解消、マネーの流れに変化の兆し>
金利の動向に神経質になっている米国株は14日、金利低下を好感して反発した。ボラティリティが高まる場面では、海外発の要因で米国債とドルが急落した1987年のブラックマンデー時を連想する市場参加者が少なくなかったが、目先落ち着きを取り戻している。 続く...













