FRBのインフレ懸念、沈静化までには遠い道のり
[ワシントン 9日 ロイター] 米経済が着実なペースで雇用を創出しているため、インフレに対する米連邦準備理事会(FRB)の懸念が払しょくされるまでには、賃金が上昇していないことを示す証拠と、何カ月かにわたる物価上昇率の鈍化が必要だろう。
6日に発表された6月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は13万2000人の増加となり、4月と5月の雇用者数増加幅も上方修正された。また失業率は比較的低水準の4.5%にとどまった。
第1・四半期に低迷した米経済は回復基調にあり、FRBの政策担当者らは、振れの激しいエネルギーや食品を除いたコアインフレ率が複数月連続で2%を下回ることを望むに違いなく、また連邦公開市場委員会(FOMC)は、食品とエネルギー、とりわけガソリン価格の上昇が他の物品・サービス価格に波及するのを確実に食い止めたいところだろう。
こうしたことはFRBが少なくとも今後数カ月、インフレ沈静化を待ちながらフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標水準を5.25%に据え置くことを意味する。ワコビアの主任エコノミスト、ジョン・シルビア氏は「FRBは年内は金利を据え置くのではないか」と予想した。
バーナンキFRB議長は10日にインフレに関する講演を行うほか、18日と19日には議会で金融政策についての半期に一度の証言を行う予定。金融市場はこうした機会にFRBのインフレ懸念が和らぎ始めたどうかの手掛かりをつかもうとするだろう。
<コアインフレの改善>
FRBはFF金利の誘導目標水準を1年以上にわたって据え置いており、成長の低迷が物価上昇圧力の緩和に結び付くのを辛抱強く待っている。第1・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率が低水準にとどまったことを受けて金融市場では今年、FRBが年内に利下げに踏み切るとの観測が一時的に強まった。しかしFRBは、インフレが緩和しないことが最大の懸念だとのスタンスを変更せず、労働市場のひっ迫がインフレの引き金になる可能性があると指摘している。
ただ、6日発表の雇用統計では、賃金上昇圧力が幾分高まったとはいえ安定的に推移していることが示された。時間当たり賃金は前年比3.9%増に若干鈍化し、ここ1年間のレンジ内に収まった。 続く...












