ヘッジファンドの破たん、例年上回る記録的な水準に

2007年 08月 20日 19:58 JST
 

 [ボストン 17日 ロイター] 複数の市場関係者によると、今年は、例年を上回る記録的な数のヘッジファンドが閉鎖に追い込まれるとみられている。ヘッジファンド業界では例年、何百というファンドや運用担当者が静かに姿を消すが、今年は、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発した市場の混乱で、例年にも増してファンドの閉鎖や運用担当者の退社が相次ぐとみられている。

 今年はベアー・スターンズ傘下の著名ファンド2本や、ハーバード・マネジメントの元資金運用担当者が設立したソーウッド・キャピタルが破たん。ゴールドマン・サックスも傘下のファンドに30億ドルの資金を注入した。

 これ以外にも多数のヘッジファンドが巨額の損失を抱えているといわれており、市場では、今後数週間以内にさらに損失を明らかにするファンドがあらわれるとの見方が多い。

 複数のヘッジファンドに投資しているミレニアム・ウェーブ・アドバイザーズのジョン・モールディン氏は「今年は、問題ファンドの数という意味では、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)が破たんした98年以来、最悪の年になりそうだ」と指摘。

 複数の専門家によると、現在ヘッジファンドの閉鎖率は年間8%前後だが、閉鎖率は来年初めまでに2倍近くに上昇する可能性がある。現在、世界全体で9800本のヘッジファンドがあるといわれているが、5年以内にその3分の1が消滅するとの予想もある。

 投資銀行モルガン・ジョセフのマネジングディレクター、ランディー・ランパート氏は「ヘッジファンド業界は、これまで右肩上がりで拡大してきたので、今後ある程度の調整が予想される。中小のファンドは苦戦を強いられるだろう」と述べた。

 こうしたヘッジファンドの苦境を背景に、投資家の間では、少なくとも一時的に、リスクの再評価やリスク回避の動きが出ている。ヘッジファンドは非公開情報が多いという理由で、解約に動く投資家もいる。

 金融株に投資するヘッジファンド「セカンド・カーブ・オポチュニティー・インターナショナル」を運用するトム・ブラウン氏は、1─7月の運用成績がマイナス27%になったことを投資家に伝えたという。  続く...

 
 
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