シルバー特集:退職後は株投資で小遣い稼ぎ、秘訣は「腹八分目」
[東京 20日 ロイター] 電子部品メーカーを5年前に退職した小川純氏(68)は、退職後に本格的な株式投資を始めた。不良債権問題が深刻化し、株価が底値圏だったころに買った不動産株や銀行株が大きく値上がりし、運用残高は5年前の2倍の1500万円に膨らんだ。「年金は妻に100%渡し、小遣いは全て自分で稼いでいる」と話す。
スキー、バイク、登山、海外旅行と幅広い趣味を持つ小川氏が望む小遣いは年間150─200万円。「稼げない年もあるが、平均すれば希望額を稼いでいる」という。今年の夏は家族と一緒にドイツで9日間の旅を楽しんだ。「遊べない人生なんておもしろくないでしょ」と日に焼けた顔がほころぶ。
<シニア世代は国内製造業の技術水準に強い自信>
小川氏のように株に興味を持つシニア世代は多い。8月13日─16日に実施したロイター個人投資家調査(インターネット経由)で、投資または投資の増額を検討している金融商品として、60代以上の回答者の7割が国内株式を挙げた。国債や不動産投信(REIT)など他の金融商品を挙げた回答者は軒並み1割以下で、株への関心の高さが際立つ結果となった。
金融広報中央委員会が実施した世論調査によると、1世帯当たりの金融資産保有額(2005年)は60代で平均1703万円、70代で1496万円と若い世代を大幅に上回るほか、そのなかの有価証券比率もそれぞれ15%以上と、全世代の12.4%を上回っており、リスク許容度が大きいことがわかる。
高度成長期の立役者でもあるシニア世代のもう1つの特徴は、国内製造業の技術水準に強い自信を持っていること。ロイター調査でも「燃料電池等の先端技術は日本企業が世界で最も優位」(60代の男性年金生活者)との見方や、「技術のある会社を世界の資本が狙いに来る」(70代以上の自由業の男性)との声が寄せられた。米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題で国内株価も乱高下したが、「各国が適切な対策を取っているほか、アジア経済が好調で、米国が落ち着けば日本株も戻る」(70代以上の男性年金生活者)と冷静な姿勢もうかがえた。
<サロンの役割も果たす投資クラブ>
小川氏も会社勤務時代に蓄積した電子部品産業などの知識を活かして株式投資の判断を下す。国内企業については業績などを確認したうえで他の業種にも投資するが、海外企業は「製品を使ってるわけでも経営者について知っているわけでもないので投資しない」と決めている。 続く...












