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くすぶるクレジット問題、週後半は海外動向にらみの展開に
2007年11月6日 / 08:16 / 10年前

くすぶるクレジット問題、週後半は海外動向にらみの展開に

 [東京 6日 ロイター] 6日の東京市場は、株が小幅高での取り引きが続いた後に前日比マイナスへ落ち込み、円債市場では国債現物5年ゾーンに買いが出て、国債先物も堅調な展開だった。全般に手掛かり難となっているが、米銀などのクレジット問題がくすぶっており、週後半は海外市場の動向にらみとなりそうだ。

 11月6日、市場関係者の間では、米銀などのクレジット問題がくすぶっており、週後半は海外市場の動向にらみとなりそうと指摘する声が。写真はニューヨーク証券取引所で1日撮影(2007年 ロイター/Shannon Stapleton)

 米シティグループ(C.N)がサブプライム関連で新たに数十億ドル規模の評価損を計上する見通しを示したことが売り材料となって、5日の米国株式市場は下落したが、日本市場では前日織り込まれた材料であり、懸念は残るものの大きな反応はなかった。前日までの下落で突っ込み警戒感が台頭したこともあり「テクニカル・リバウンドが意識されショートカバーの動きが入った」(新光証券シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)という。戻りを主導したのは海運や鉄鋼、商社、銀行などこれまで売りが目立っていたセクター。「株価下落でウエートが低下しすぎたのを調整する動き」(準大手証券売買担当者)や値ごろ感からの買いが入ったもようだ。

 <警戒感強い日本株離れの動き>

 ただ、市場では海外勢の「日本株離れ」への警戒心も根強い。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は差し引き3530万株の売り越しと2月28日以来の大きさとなった。「海外勢は引き続きコア銘柄を売ってきている。ウエート低下に伴い銀行やノンバンクなどを買い戻しているが、上値を取っていくような買いではない」(同じ準大手証券売買担当者)という。きょうは買い戻しが入っている海運や商社などについても、前日までの売り込み具合に対して「業績拡大期待の大きいこれらのセクターが売られているのをみると、相場の方向性というよりも日本株から資金が逃げている感じを受ける」(欧州系証券)との声が出ていた。

 市場では、「シティグループ(C.N)とメリルリンチMER.Nの損失拡大でサブプライム問題への懸念が再燃したが、この問題絡みのニュースは今後も断続的に市場での大きなかく乱要因となる状態がしばらく続くとみている」(新光証券・シニアテクニカルアナリスト・三浦豊氏)との見方があった。

 また、ある投信関係者は「アジア株の動向などで節目を割り込むと下値余地が広がる可能性がある。上値を重くしているのは、やはりサブプライム問題への不安感がある。欧米金融機関の貸し出し態度が着実に引き締まってきており、実体経済への影響はまぬがれない。あとは、そのマグニチュードと金融政策との綱引きになる」と述べている。

 <銀行勢が5年ゾーンに買い>

 円債市場では、午前の取り引きで株安を材料に海外勢が国債先物<0#2JGB:>を買い戻す動きが入ったが、量的緩和解除後の高値(136円41銭)が意識されるなど高値警戒感が浮上する中で、株価が上昇に転じたことで伸び悩んだ。

 10年最長期国債利回り<0#JPTSY=JBTC>(長期金利)は前日比1ベーシスポイント(bp)低い1.570%に低下。20年超長期国債利回りは同1bp低い2.110%と9月18日以来、30年超長期国債利回りは3bp低い2.330%と9月11日以来の水準に低下した。

 初の40年利付き国債の入札は「まずまずの結果」(都銀)とみられているが、複数の市場筋によると、初回ということで入ったいわゆるご祝儀の買いを除くと、予想したほど買いは出てこなかったという。

 対照的に「現物5年ゾーンに銀行勢の買いがみえ、国債先物も買いが優勢のまま取り引きが進んだ」(別の都銀)との指摘があった。

 グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長の発言について、市場では「前議長は、中央銀行の対応で世界経済がリセッションになるような状況を想定していないが、一方で市場の調整に時間がかかるとの認識を示した。しかし、今週はバーナンキFRB議長の議会証言を控えていることから、目立った反応は出ていない」(大和証券SMBC・シニアマーケットエコノミストの岩下真理氏)との指摘が出ていた。

 外為市場でも、株価やグリーンスパン前FRB議長の発言が注目されたが、手掛かりとするほどのインパクトはなかった、との受け止め方が多かった。日経平均や上海総合株価指数.SSECが不安定な値動きをしていることもあり、主要通貨の方向感が定まらない。

 パキスタンのムシャラフ大統領による非常事態宣言で、地政学的リスクへの意識から、インド株式市場のSENSEX指数.BSESNを注視したいとの声も出ている。

 こう着したマーケットの先行きについて、ある邦銀関係者は「米銀のクレジット問題についても、新たな材料が出ないと相場を動かす材料には力不足。海外市場がどのようなテーマで動いていくのか、その動向を見守るという消極的な参加者が、東京市場ではひしめいている」と述べている。

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