日本経済、世界経済の減速に対応する堅固な力ある=田波日銀総裁候補
[東京 18日 ロイター] 田波耕治日銀総裁候補は18日午後、衆議院議院運営委員会で行われた日銀正副総裁候補への所信聴取で、世界経済について、緩やかに減速しながらも拡大を続けているが、下振れリスクが高まっているとの認識を示した。
日本経済については、世界経済の減速にも対応し、成長を持続できる堅固な力を持っているとの見方を示した。
田波氏は世界経済について「新興国が比較的堅調な成長を維持していることもあり、緩やかに減速しながらも拡大を続けている」と指摘。ただ「サブプライムローン(信用度が低い借り手向け住宅ローン)問題を背景とする米国経済の減速や金融市場の大きな変動、原油価格の動向など、下振れリスクも高まっている」と警戒感も示した。
日本経済については「エネルギーや企業の国際競争力、地球環境、さらには開発途上国等に対する経済協力といった喫緊の課題に直面している」とし、足元については「改正建築基準法の施行に伴う住宅投資の落ち込みは収束に向かいつつあるものの、石油・原材料高などにより、中小企業の収益環境は厳しくなっている。物価の上昇も見られる」と語った。
もっとも、先行きについては「バブル崩壊後の10数年間、民間の努力により過剰債務・過剰設備等の問題が解消され、企業体質が改善され、金融システムの安定性は高まっていると思う。日本経済は人口減少という課題を抱えているものの、世界経済の減速にも対応し、成長を持続する堅固な力がある」との見方を示した。
田波氏は金融政策運営について「日銀法にあるように物価の安定を図ることを通じて、国民経済の健全な発展に資するとの理念に基づき、金融政策運営を行っていくことが重要だ」と強調。「その際、現在の内外経済で下方リスク・不確実性が高まっているだけに、リスク要因を綿密に分析し、予断を排して、政策判断を果断に行うことが求められている」と語った。
また「日銀にとって金融市場と金融システムの安定を図ることも大きな役割だ」とも述べ、「日銀の金融調節のノウハウは世界の中央銀行の中でも優れていると承知している。これらのノウハウを十分に活用し、市場の動向に細心の注意を払い、金融市場と金融システムの安定に努めていく」と述べた。
(ロイター日本語ニュース 志田 義寧)
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