暫定税率期限切れ、失効長期化なら地方債増発・需給不安でスプレッド拡大へ

2008年 03月 31日 19:05 JST
 

 [東京 31日 ロイター] 道路特定財源の暫定税率が31日で期限切れとなることが確実となり、地方自治体は税収減に伴う歳入欠陥を補うため歳出削減、基金の取り崩し、地方債の発行などを検討している。

 暫定税率の失効が長期化した場合、地方自治体は代替財源としてまとまった資金を確保できる地方債の増発に踏み切る可能性があり、地方債のマーケットでは需給関係の不安から、スプレッドのワイド化を予想する声が広がりを見せている。

 <暫定税率の失効、長期化なら地方財政に大きな穴・公共事業に支障も>

 道路特定財源の暫定税率が4月1日から失効した場合の地方自治体の税収減は、国から地方に配分される地方道路譲与税、自動車重量譲与税、地方に直接入る軽油取引税、自動車取得税など総額9000億円。地方自治体では、東京都<0#0100=JFI>が1240億円、北海道<0#0101=JFI>が400億円、神奈川県<0#0103=JFI>が233億円、福岡県<0#0111=JFI>が350億円の歳入欠陥を見込んでいる。暫定税率が失効した場合の影響について、福岡県・総務部税務課の担当者は「大きな混乱になると受け止めている。国の対応を見極めながら予算を見直しせざるを得ない」と述べた。多くの地方自治体は、道路特定財源の暫定税率の失効によって、予定していた道路整備ができなくなるケースや、道路建設の優先順位も見直すことになるため、地方の公共事業に大きな支障をきたす可能性が高まっている。

 <特別な地方債発行にも高いハードル、具体策決めていない自治体多く>

 実際に暫定税率が失効した場合、地方自治体の中には08年度の道路予算執行を一部凍結したり、税収減にともなう歳入欠陥を補う対策を検討するところが多くなりそうだ。歳出削減でも税収減に対応できない場合は、減債基金をはじめ、福祉、緑化、庁舎建設など積立基金の取り崩しに加え、臨時の税収対策として特別な地方債を発行するなどの対応に迫られる。

 ただ、特別な地方債の発行について、ある地方自治体の財政担当者は「選択肢の1つだが、2008年度の地方債発行計画をすでに固めている上、計画を変更するには、総務省の同意、補正予算を組んで議会承認を得るなど手続き面で容易ではない」と述べた。

 多くの地方自治体は、暫定税率維持を見込んで2008年度予算を組んでいるため、暫定税率が失効となり歳入欠陥が生じた場合の対応を具体的に決めていないのが実情だ。歳入欠陥が生じた場合の対応について、北海道・総務部財政課の担当者は「財源の穴埋めを国からの地方交付税や補助金で手当てできれば良いが、なかなか難しいと考えている。地方自治体として具体策はまとまっていない」と話した。  続く...

 
 

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