ドル上昇は「消極的買い戻し」の公算、上値試しは短期的か
[東京 2日 ロイター] 2日の東京外為市場でドル/円JPY=は1カ月ぶり高値を更新したが、市場では「消極的な買い戻しにしか過ぎない」(都銀のチーフディーラー)と、上昇は長続きしないとの見方が出ている。
テクニカル的に勢いづいた買いで104円付近への反発を見込む声もあるが、ドル/円の予想変動率(インプライドボラティリティ)は依然としてドル安を示唆するなど、信用リスクの高まりを背景とするドル安地合いに変わりはないとの声も根強い。
<UBS決算で短期的にあく抜けか、ドル104円付近が上値めど>
「何かおかしい」――。きょう朝方からドル/円を買い持ちにした、ある外銀ディーラーは午前の取引状況を眺めながらつぶやいた。「誰かが上値でずっと売り続けている。昨日からドル高にはなっているが、勢いがなさすぎる」と話す。
ドル/円が2日の東京市場で一時、3月12日以来のドル高/円安水準となる102.34円まで反発した背景とされるのが、UBS(UBSN.VX: 株価, 企業情報, レポート)の決算発表だ。190億ドルの評価損を計上する一方、150億スイスフランの株主割当増資を検討していることを明らかにし、同社株が海外市場で大きく上昇。外為市場では前日からドルの買い戻しが勢いづいた。そのほか米経済指標が予想を上回ったことや、米リーマン・ブラザーズLEH.Nの40億ドルの転換優先株発行、中国投資有限責任公司(CIC)が30億ドルを出資する米プライベートエクイティ大手のブラックストーン(BX.N: 株価, 企業情報, レポート)が、不動産ファンドで100億ドル超の資金を集めた――などが、ドル買い戻しの手掛かりとなった。
この1カ月間、ドルのレンジ上限として短期筋や輸出企業の戻り売りが待ち構えていた101円台を大きく上抜けたことで、市場では「テクニカル上の買いが勢いづいてきた」(都銀)との声が多数出ている。この日の東京市場でドルは、値動きこそ101円後半から102円前半で一進一退となったが、水面下では「輸出企業の売りがかなりの量で出ている。それでも崩れないのは、モデル系やマクロ系などの海外ファンドが断続的にドルを買い支えていたため」(邦銀の為替部門顧客担当者)と、売買は激しく交錯した。
テクニカル上、多くの参加者が次の上値めどとするのは、3月前半の戻り高値となった104円付近。市場では、ドル安の長期化でドル売りポジションが大きく積み上がっているとの見方から、ドル買い戻しがさらに勢いづけば110円付近への戻りも考えられるとの声も出ている。
<ドル上昇にユーロ売りの側面、独銀の決算発表でサブプライムへの疑念深まる> 続く...












