今の米国と90年代の日本との比較は不適切=米ダラス地区連銀総裁
[東京 7日 ロイター] 米ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、いまの米国と1990年代の日本を比較するのは誤解を生みやすく、経済政策上、誤った対応を招く可能性がある、と指摘した。7日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が伝えた。
FRB内でタカ派として知られるフィッシャー氏は、FTとのインタビューで「米国が90年代の日本の状況に陥るとの説は、非常にミスリーディングだ。当時、われわれが日本に促したことをいま実行するのは間違いだ」と述べた。
フィッシャー氏は、ヘッジファンドに在籍していた90年代の大半を日本で過ごし、その後、米通商代表部(USTR)の次席代表として日米規制緩和対話の共同議長を務めた。そうした経歴を持つフィッシャー氏は、マクロ的な基礎が米国と日本とではまったく異なると主張。「よもやリンゴとオレンジを比較することはないだろう。両国は社会面、経済面、政治制度でまったく異なる」と述べた。
同氏の発言は、住宅バブルの崩壊に見舞われた米国が、90年代の日本を参考にすべき点がある、との主張に反論するもの。
米国の状況については、日本のように公的資金を使って銀行システムの救済に動くべき、と指摘する専門家が、日本を中心に多い。渡辺喜美金融担当相は最近、FTとのインタビューで、日本を教訓とすれば、米国の公的資金注入は避けられない、との見方を示している。
しかし、フィッシャー氏は、米国と日本は、資産価格の急落などといった展開では似通っているものの、「社会や経済が大きく異なるということは、とるべき政策対応も違ってくるということだ」と指摘。
「米国の社会、経済は非常に柔軟。日本はそうではない」と述べ、当時の日本は銀行や郵貯に支配されていたが、いまの米国を支配しているのは証券化された金融市場だと違いを主張。
「われわれは、はるかに迅速に調整している。いま価格設定プロセスの最中にある。非常に痛みが大きいが、それが現在起こっていることだ」と述べた。 続く...













