金融市場の調整リスクが解消したわけではなく、引き続き改善措置が必要=財務相

2008年 04月 13日 14:50 JST
 

 [ワシントン 12日 ロイター] 額賀福志郎財務相は12日、国際通貨金融委員会(IMFC)で「金融市場の調整等のリスクが解消したわけではなく、引き続き市場のセンチメントを更に改善させるような措置をとる必要がある」との見解を示した。

 ただ、実際には額賀財務相は出席せず、日本国のステートメントとして公表された。

 ステートメントでは、改善措置として、当面、1)金融機関による適切な価格評価に基づく損失の認識、2)徹底的かつ即時のディスクロージャー、3)必要に応じた資本増強措置──の着実な実施が重要だと指摘。さらに、金融安定化フォーラム(FSF)の最終報告にも触れ「例えば、ディスクロージャーの範囲についての民間金融機関における先進的な事例が盛り込まれているが、金融機関がこれに基づいて一層の情報開示を行うことを期待する」と表明した。

 世界経済の現状については「米サブプライムローン(信用度が低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発し、欧米の金融機関を中心に多額の損失が生じたことから、金融市場の機能が低下し、米国をはじめ先進国経済の減速懸念を高めている」との見方を示し「この結果、新興市場国が堅調な成長を維持する見込みとはいえ、世界経済全体の成長率は低下するものと見込まれている」と警戒姿勢を崩さなかった。

 ステートメントはまた「国際的な資本移動が急速に拡大する中、金融環境の変化が実体経済に及ぼす影響が高まっており、これまでの伝統的なマクロ政策では、このような経路を通じたインパクトに十分対応できなくなっているという事実がある」とも指摘。「例えば、金融市場ではオーバーシュートが生じやすく、それによる悪影響への適切な政策対応はどのようなものであるべきか、確立した答えはない」と危機感を募らせた。

 こうした問題に対処するために、国際通貨基金(IMF)に対しては「国際資本移動や金融資本市場の動向に関する最先端の分析を強化することにより、経済分析や政策アドバイスのレベルを高めていくことが必要」としたほか「今回の市場混乱の遠因は緩和的なマクロ環境にあったわけだが、こうした世界経済の潜在的脆弱(ぜいじゃく)性を、当局とよく議論し、市場に与える影響を勘案しつつ、早い段階から透明性のある形で表明するよう努めることが重要だ」として、更なる体制強化を求めた。

 
 
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