G7、金融不安や景気減速に米国はきちんと対処と評価=額賀財務相
[東京 15日 ロイター] 額賀福志郎財務相は15日、閣議後の会見で、11日にワシントンで開かれた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で、金融不安解消に向けて期待されていた公的資金の投入について踏み込んだ決定が下されなかったことについて「米国はベアー・スターンズBSC.Nの問題から事実上公的関与している」とし、G7では、金融不安や景気減速に対して米国はきちんとやるべきことをやっているというのが各国の評価だったと述べた。
ワシントンG7では、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題を背景に欧米金融機関の損失が拡大を続けるなか、信用不安の解消に向けて米国が公的資金投入に踏み込むかどうかが注目されたが、公的資金に対する具体的なメッセージは見送られた。
この点を指摘され、額賀財務相は、米国はベアー・スターンズの救済によって事実上の公的関与に乗り出しているとし、借り手対策でも政府機関が関与した形で対応しているとの認識を示した。
さらに、2月の東京G7で日本が不良債権問題を克服した経験を説明したことに基づき、「米国は情報開示を徹底的に行い、同時に民間の力を活用しながら資本増強を行っている」とし、景気下支えのための減税措置などを含めて「(米国は)きちんとやるべきことはやっていることを(G7で)各国は評価した」と語った。
一方、額賀財務相は、欧州では強い経済が維持されながらもインフレ懸念が存在し、日本はサブプライム問題の影響が相対的に小さいが、米経済減速や原材料価格の高騰など下振れリスク要因があると指摘。
その上で「それぞれの国が、それぞれの状況や制度の違いを踏まえて最も適切な政策を展開しながら情報を共有し、ある時は共同して対処していくことを確認した。これが(G7が)市場や国際経済に与えた大きなメッセージと思う」と強調。金融安定化に向けて「あらゆる政策の選択を排除しない。状況を見ながら展開していく」と続けた。
国会では、道路特定財源をめぐる一般財源化や失効している暫定税率の取り扱いについて与野党間の主張が平行線をたどり、政策協議が実現できない状況が続いている。
額賀財務相は、2008年度に入っても歳入法案が成立していない現状を踏まえ、「毎日、歳入欠陥が増えており、一日も早い歳入法案の成立をお願いしている」とし、同時に民主党が主張している暫定税率の廃止や(道路特定財源の)一般財源化について与野党での話し合いを提案していると指摘。「テーブルに着いてくれることが政党政治の当然の姿。協議自体を否定するのでは政治にならない」と野党の対応を批判した。
(ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者)
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