バーゼル委、複雑な金融商品で銀行に自己資本積み増し要請へ
[チューリヒ 16日 ロイター] 日米欧の銀行監督当局で構成するバーゼル銀行監視委員会は16日、複雑な金融商品を保有する金融機関に対し、自己資本の積み増しを求める方針を示した。
米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題で価格が急落したような仕組み債やリスクの高いトレーディングが対象となる予定。
仕組み債の発行・保有・取引に関与する金融機関の負担が増すのは確実とみられる。
ウニクレディト銀行のクレジットリサーチ担当グローバルヘッド、ルイス・マグラノク氏は「金融機関の収益は落ちるだろうが、健全性は増す。もうかる取引が健全な取引でないケースが多いからだ」と述べた。
銀行監視委員会は、金融機関に対して、日々の業務に支障をきたさないよう、リスクの少ない流動性調達手段を確保することも求めていく方針。
同委員会のウェリンク会長は「監督当局は次の危機を予測できないが、すでに起きたことから教訓を学べば、危機を乗り切れる強い金融システムの実現を促すことができる」と述べた。
7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、金融機関が信用収縮で多額の損失を出していることを受けて、金融機関の監督を強化することで合意した。
アナリストは、今回の発表について、金融機関は健全な取引を行わざるを得なくなると指摘。これまでは規制の抜け穴を利用して、監督機関の目の届かないところでリスクの高い投資が行われてきたが、これにより抜け穴がふさがれるとの見方を示している。
スタンダード&プアーズ(S&P)は、今回の発表を歓迎したうえで、規制の全面改定ではなく「バーゼル2.1」とでも呼べるような微調整になるとの見方を示した。
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