3月貿易統計で輸出鈍化の広がり鮮明化、景気への警戒感強まる

2008年 04月 23日 16:33 JST
 

 [東京 23日 ロイター] 財務省が23日に発表した3月の貿易黒字は、前年比30.2%減と市場の事前予想12.6%減を大きく下回り、米国経済減速を主因とした輸出の鈍化傾向が、他地域に広がりつつある実態が鮮明になった。

 民間エコノミストの間では、今後の日本の鉱工業生産・景気への警戒感が強まっている。

 <アジア向け輸出も急激に鈍化、デカップリング論にゆらぎも> 

 3月の輸入は11.1%増で、事前予想の11.3%増とほぼ同水準になったのに対し、輸出は2.3%増にとどまり、事前予想の6.1%増を下回った。財務省によると輸出の増加幅は2005年5月の1.4%増以来の低い水準で、輸出数量も前年比5.2%増と、昨年7月(プラス2.5%)以来の低いものとなった。

 バークレイズ・キャピタル証券チーフエコノミストの森田京平氏は、今回の数字について「『デカップリング論』が揺らぎ始めた」と指摘。同氏の試算によると、3月の季節調整済み輸出数量は前月比マイナス6.8%と、約7年ぶりの大幅な減少になったという。

 さらに、「輸出数量の増勢に急ブレーキがかかったが、急ブレーキを踏んでいるのが米国向け輸出のみではないことが今回の最大のポイント」と強調。ニッセイ基礎研究所シニアエコノミストの斎藤太郎氏も「米国経済急減速の影響が世界経済に及び始めた兆候と見て取ることも可能」と指摘した。

 地域別輸出をみると、米国向けが11.0%減と、03年11月(21.1%減)以来の大幅下落。アジア向けも1.9%増と05年5月の1.5%増以来の低い伸びにとどまった。アジアのうち中国向けは、3.2%増と、これも05年6月(2.2%増)以来の低い伸びとなった。

  <新興国向け輸出伸びるが、輸出鈍化補うには役不足との声も>   続く...

 
 
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