ECB金利据え置き、総裁が7月利上げの可能性指摘

2008年 06月 6日 06:57 JST
 

 [フランクフルト 5日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で、予想どおり政策金利を据え置いた。トリシェ総裁は、インフレ圧力が強まっていることから早ければ7月にも利上げする可能性を示した。

 総裁発言でを受け金融市場には衝撃が走り、ECBが年内に利下げするとの見方は後退した。

 トリシェ総裁によると、きょうの理事会では金利据え置きで一致したが、インフレ対応で後手にまわらないことを確認した。理事会では、現時点で利上げすべきとの声があがった一方、今後利上げすべきとの声や利上げする状況ではないとの見方もでたという。その上で総裁は「状況を慎重に分析した結果、インフレ期待抑制を確実にするため、次回の会合で政策金利の小幅な変更を決定する可能性があると考えた。この可能性を排除できないと考えている」と語った。ただ「確かだとは言っていない。可能性があると述べている」と付け加えた。

 ECBは通常、政策意図を伝える点では慎重で、特定の文言を使用し、理事会でも政策の不一致よりはコンセンサスを選好するため、、エコノミストは総裁発言を驚きをもって受けとめた。

 バークレイズ・キャピタルの首席欧州経済エコノミスト、ジュリアン・キャロー氏は「非常に驚いた。実際には意見の相違があり、それがこの日の理事会で利上げしなかった理由だと推測できる」と話した。UBSやウニクレディトをはじめ金融機関のエコノミストは、総裁会見を受けて金利見通しを見直している。

 総裁発言の背景にはユーロ圏のインフレ上昇がある。食品・エネルギー価格高が全般的に物価を押し上げるなか、5日のECBスタッフ予測では、2008年の平均インフレ率が3カ月前の予測の2.9%から3.4%に、09年も上方修正された。

 トリシェ総裁は、最新のインフレ予測は原油や商品価格の上昇ペースが減速し、現在の高いインフレ水準が、賃金や商品以外で一連の価格上昇を招かないとの仮定に基づいていると指摘。「理事会はすべての動向を非常に注意深く監視している。高度の用心(heightened alertness)を要する事態となっている」と語った。

 ロイズTSBのエコノミスト、ケニース・ブロー氏は、ECBは7月利上げに事実上コミットしているとの見方を示した。  続く...

 
 
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