燃料価格の高騰、米国ではSUV離れの傾向が加速

2008年 06月 28日 16:13 JST
 

 [デトロイト 26日 ロイター] 米国で過去10年以上も高い人気を保っていた大型スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)やトラックだが、記録的な燃料価格の高騰を受けて人気の陰りが顕著になってきている。

 自動車メーカーは生産台数削減を決め、在庫が積みあがったディーラーは下取り価格を大幅に下げており、リース会社にも評価損計上の懸念が出てくるなど、その影響は広範に広がっている。中古トラックの買い取りを中止するディーラーも一部に出ており、自動車メーカーの値引きも需要喚起にはつながっていない。

 リーマン・ブラザースのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏は顧客向けリポートで「自動車の低迷は問題の多い第2段階に突入したようだ」と指摘。「ガソリン価格が高止まりしているこの段階では、ピックアップトラックや大型SUVは新車・中古車ともに需要が急激に低下している」と述べた。 

 北米のトラック市場は過去数年、ほかではみられないような特殊な状況だったとも言える。業界紙オートモーティブ・ニュースによると、乗用車とトラックの販売台数比率は、欧州では5対1、アジア太平洋地域では2対1なのに対し、米国では昨年ほぼ1対1となっていた。

 しかし、ガソリン価格が最高値を記録するなか、フォードの「F─150」やシボレーの「シルバラード」、トヨタの「タンドラ」といった車種は、ことしに入って再販価格が20%もしくはそれ以上下落している。

 こういった価格の下落により、ゼネラル・モーターズ(GM)GM.Nやフォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)の金融部門は、リース車の評価損計上を余儀なくされる。アナリストらの試算では、リースを終了したトラックやSUVの価値下落により、GMとフォードは合計30億ドル以上の評価損を計上する可能性がある。

 米自動車メーカーには資金繰りをめぐる懸念も出ており、GMの株価は26日に53年ぶりの安値まで下落。クライスラーには連邦破産法11条の適用申請のうわさが流れたが、同社は手元資金は潤沢だとして同観測を否定した。

 GMが先に発表したトラック生産の17万台削減や、販売奨励策としての6年間の無利子ローン提供も、自動車メーカーが置かれた厳しい環境を物語っている。アナリストらは米自動車各社について、年内は強い値下げ圧力が継続すると予想している。  続く...

 
 
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