日経平均が43年ぶりの10日連続安、頼みの新興国経済に陰り
伊賀 大記記者
[東京 2日 ロイター] 日経平均株価が1965年の証券不況時以来、43年ぶりに10日連続安となった。当時は過剰な設備投資や証券会社の無理な営業の反動といった国内要因に起因していたが、今回は世界的なスタグフレーション懸念など海外要因が大きい。
以前のような圧倒的な売り主体はいないが、デカップリング論の拠り所となっていた新興国経済の成長に陰りがみえ、買いの手が縮み内外投資家から幅広く売りが出ている。
<新興国経済減速、象徴的なベトナム>
資源を持たない新興国の株価下落が激しい。象徴的存在なのがベトナムだ。5月の消費者物価指数(CPI)上昇率が25.2%となるなど8カ月連続でインフレ率は2ケタ台で高止まり。中央銀行が金融引き締めを進めるなか成長力が鈍化している。08年上期の国内総生産(GDP)は前年同期比プラス6.5%と07年上期のプラス7.9%から減速した。
米国経済が減速しても新興国経済が需要を下支えるというデカップリング論は新興国経済が順調に伸びるという前提を拠り所にしている。だが原油や穀物など原材料価格の上昇を背景としたインフレが新興国経済の大きな重しになってきた。ベトナムの株価は年初来安値をつけた6月20日には年初来からの下落率が60%に達した。
インドのSENSEX指数もベトナムを追いかけるように下落している。前日1日に年初来安値を更新、年初来からの下落率は36%になった。6月14日時点の卸売物価指数(WPI)上昇率は前年比11.42%と現行算出方式で最大の伸びとなっている。インド中銀は6月に2回利上げを実施、今月も利上げを続けるとの見方が強い。
過熱気味な新興国の景気が減速すればコモディティへの需要も鈍化し商品価格は下落するが、経済減速の痛みは生じる。半面、新興国経済がそれほど減速しなければインフレは鎮火しない。「どちらにせよ痛みは出る。ベストシナリオは投機筋が原油先物市場などから撤退し、価格が自然に低下することだが、現時点では期待しにくい」(外資系証券エコノミスト)とみられ、景気とインフレの狭間で資源国を除く世界経済は袋小路に追い詰められようとしている。 続く...












