焦点:原油・食料高問題、G8に決定権ない実態浮き彫りに

2008年 07月 9日 09:53 JST
 

 [北海道洞爺湖 8日 ロイター] 北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)は8日、世界経済分野に関する首脳宣言の中で、世界的なインフレ懸念の主因になっている原油・食料価格の高騰に対して「強い懸念」を表明した。だが、具体的な対策は盛り込まれず、投機資金の監視も含め、主要8カ国(G8)がこの問題で決定権を握っていない実態をあらためて浮き彫りにする結果となった。

 8日午前に行われた世界経済に関する討議では、出席した多くの首脳が世界経済について、昨年6月のハイリゲンダム・サミット(ドイツ)の時に比べて「世界経済は減速し、不確実性が増している」と懸念を示した。

 特に原油や食料を中心とした一次産品価格の高騰を「世界の安定成長に深刻な試練を提起し、最もぜい弱な人々に深刻な影響を与え、世界のインフレ圧力を高めている」と位置づけ、価格の高騰に「強い懸念」を表明した。

 今回のサミットは、こうした原油価格の上昇抑制に対してG8首脳が強いメッセージを打ち出すことが期待され、首脳宣言では「(原油価格高騰の)根底にある原因に取り組むための協調した努力が必要」とG8の結束を強調した。

 議長を務めた福田康夫首相も会合の冒頭で「石油価格高騰に対して需給バランス改善と市場の透明性向上のための具体的行動を取る」ことの必要性を訴えた。

 もっとも具体策として宣言に盛り込まれた内容は、産油国に対して生産量と精製能力の増強を求める一方、消費国にはエネルギーの多様化追求と効率性の向上を求めるというこれまでの議論の焼き直しに終始し、具体的な解決策を提示できなかった。

 
 
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