グリーン・オリンピックの現実、北京五輪施設の環境対応はまちまち

2008年 07月 14日 14:42 JST
 

 [北京 12日 ロイター] 「グリーン・オリンピック」をうたう北京五輪だが、専門家によると、主要会場が実際にそのテーマに即しているかどうかについてはまちまちな現状だ。エネルギー効率の良い建物としての基準を確立するような例がある一方、環境の持続可能性という公約を破る形となっているものもある。

 結局のところ、大部分は開発業者に任される部分が大きい。国際オリンピック委員会(IOC)は強制的なガイドラインをほとんど設けておらず、そのことは、IOCに一貫性のある基準を課す力がほとんどないことを意味している。

 国連環境計画(UNEP)のスポーツ・環境プログラム責任者であるセオドア・オーベン氏は「意図は常に前向きでも、クリアしなければならない強制条件をある程度与えなければ、彼らに手っ取り早い方法を許すことになる」とコメント。「建物や施設の多くは受託業者によって開発されている。条件が強制的でなければ、受託業者は好きなだけ、もしくはそれ以上をすることもできるし、経費を節約したければ近道を取ることもあり得る」と語った。

 鉄鋼を織り合わせた格子状のデザインで「鳥の巣」の愛称を持つ北京国家体育場や、隣に立つ「ウォーターキューブ」こと国家水泳センターは、建築構造上世界でも特に大胆な建造物とみなされているが、果たして最も環境に優しい建造物と呼ぶこともできるのだろうか。

 <鉄鋼の巣>

 環境に配慮した建築物に関するコンサルティングを行うエコテック・インターナショナルのロバート・ワトソン最高経営責任者(CEO)は、鳥の巣について「象徴的な建造物だが、環境に優しい建物ではない」と語る。

 鳥の巣は、下水処理システムを備えた水を流さないトイレや、130キロワットの発電能力がある屋上の太陽光発電システム、年間5万8000立方メートルの雨水を集める設備がある。

 しかしワトソン氏によれば、4万2000トンの鉄鋼を使った建物そのものが問題。同氏は「通常のスタジアムの10倍の素材を使っているという事実が、どんな環境配慮も相殺してしまう。建物の90%はただ建物を支えているだけ」と指摘している。  続く...

 
 
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