米金融不安で株安・債券高、景気懸念で長期金利1.5%割れも
[東京 15日 ロイター] 15日の東京市場は、米金融システムへの懸念が払しょくできず、株安/債券高が進行した。グローバルな景気後退懸念も次第に広がりつつあり、長期金利の1.5%割れを予想する声も円債市場で浮上している。
株式市場では日経平均が続落した。金融不安を背景とする米株安を受けて朝方から売りが先行。「米銀決算の発表を控えて海外、国内の実需筋が様子見姿勢の中、銀行、証券など金融株の先行きを警戒した一部の投資家から、処分売りが出た。加えて先物に短期筋の売りが断続的に出て下げ幅を拡大させた」(大手証券)という。
さらに午後に発表された6月首都圏マンション販売が前年比マイナス30.0%と大幅な落ち込みとなり、不動産株にも売りが目立つようになった。国内証券のある関係者は「きょうは銀行、証券、不動産株の下げが目立った。金融関連は米信用不安、不動産は国内の市況悪化が影響している」と述べた。
米国の金融不安は「底なしの様相を見せ始めてきた」(外資系証券の関係者)と受け止められている。14日の米国株式市場では、米大手住宅ローン会社インディマック・バンコープIMB.Nが業務停止となり、さらなる米銀の経営破たんに対する懸念が高まった。ワシントン・ミューチュアル(WM.N: 株価, 企業情報, レポート)、M&Tバンク(MTB.N: 株価, 企業情報, レポート)などの株価が急落。S&P金融指数は5%下落し、1998年10月以来の低水準となった。これを引き継いで東京市場でも金融セクターが下げを主導する展開となってしまった。
<米金融システムに3つの危機>
東洋証券・シニア・ストラテジストの児玉克彦氏は「今週後半に予定されている米大手金融機関の決算を通過すれば、いったん反発する可能性も指摘されているが、米国の金融不安はかなり根深いおそれがある」とみている。「米政府系住宅金融機関(GSE)救済だけでなく、モノライン(金融保証会社)や投資銀行に対する具体的な救済策を示すよう、米国株式市場が催促相場となれば、日米株ともにもう一段の安値となる可能性もあり要注意だ」と話している。
いちよし証券・投資情報部チーフストラテジストの高橋正信氏も「米国の対策は米住宅金融公社2社の救済だけでなく、住宅ローン対策や需要刺激策を含めた総合的な内容にならなければ市場は信用しないだろう」と述べる。
ある邦銀関係者は、米金融システムが直面している問題は、GSEと投資銀行の破たん懸念、地銀の連鎖経営破たん懸念という3つの危機だと指摘する。だが、その関係者は「米当局は対応策を逐次、発表する愚策の連続で、マーケットはこの問題への効き目のある処方せんを当局が持っていないと感じ始めている」と指摘。「米株下落と日本株のつれ安現象は当面、止まらないだろう」との見通しを示す。 続く...













