白川日銀総裁記者会見の一問一答
[東京 15日 ロイター] 白川方明日銀総裁は15日、金融政策決定会合後に記者会見を行った。詳細は以下の通り。
──決定会合の結果について、経済・物価情勢の展望(展望リポート)の中間評価と新しいコミュニケーション手段を含めて説明していただきたい。
「(前略)本日は金融政策運営上の情報発信の充実に関して新たな措置を決定した。金融調節方針の決定の背景については、今回から2つの柱に基づく点検結果を示すこととした。まず、第1の柱についてそのポイントを説明すると、日本の景気はエネルギー・原材料価格高の影響を背景に設備投資や個人消費の伸びが鈍化するなど、さらに減速している。短観などでみた企業の業況感は引き続き慎重化しているほか、先週の支店長会議でも減速感が強まっているという報告が多く聞かれた。もっとも、先行きは当面減速が続くものの、その後、海外経済が徐々に減速局面を脱し、エネルギー・原材料価格高の影響が薄れてくるにしたがって次第に緩やかな成長経路に復していくと予想される。物価面では、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は足元1%台半ばとなっている。先行きは当面上昇率がやや高まった後、徐々に低下していくと予想される。このように日本経済は物価安定のもとで、持続的な成長を続ける可能性が相対的に高いと判断した」
「4月の展望リポート公表時と比べると、原油をはじめとするエネルギー・原材料価格が一段と高騰しており、この影響が経済・物価の両面に表れていると思う。このため、今回の中間評価では2008年度を中心に成長率は幾分下振れる一方、物価は国内企業物価、消費者物価とも上振れると予想した」
「第2の柱についてリスク要因をみると、国際金融資本市場は不安定な状態が続いている。米欧金融機関の損失拡大懸念、世界的なインフレ圧力の高まりなどを背景に、各種の信用スプレッドが再び拡大しているほか、株価も引き続き下落している。米国経済は停滞しており、世界経済には下振れリスクがある。国内民間需要については、国際商品市況の高騰に伴う所得形成の弱まりから下振れるリスクがある。このように、景気の面では下振れリスクに注意する必要がある。一方、物価面では、原油など国際商品市況高を背景に世界的にインフレ圧力が一段と高まっている。日本の物価については、エネルギー・原材料価格の動向に加え、消費者のインフレ予想や企業の価格設定行動の変化など、上振れリスクに注意が必要。この間、景気の下振れリスクが薄れる場合には、緩和的な金融環境の長期化が経済・物価の振幅をもたらすリスクが高まると考えられる」
「次に、金融政策運営の考え方について。日本銀行としては、金融市場の安定を維持すると同時に、経済・物価の見通しとそのがい然性、上下両方向のリスク要因を丹念に点検しながら、それらに応じて機動的に金融政策運営を行っていく方針」
「最後に、情報発信の充実に関しては4つの措置を実行することを決定した。すなわち、第1に毎回の決定会合後に2つの柱に基づく点検結果を公表すること、第2に展望リポートの見通し期間を延長すること、第3に政策委員の見通し計数とリスク・バランス・チャートを四半期毎に公表すること、第4に議事要旨を常に次回会合で承認の上公表すること。これらの措置の狙いは、2006年3月に導入した金融政策運営の枠組みに沿って経済・物価の現状と先行きおよびリスク要因について適時かつ丁寧に説明することだ。日本銀行としてはこうした施策によって、現在のように経済・物価の不確実性が高い状況のときも含めて、より充実した情報発信を行うことができる体制が整うと考えている」
──インフレ圧力があり、景気下振れのリスクがあるというが、スタグフレーションと考えているのか。 続く...












