トリシェECB総裁、賃金物価スパイラルの回避必要と指摘

2008年 07月 18日 07:10 JST
 

 [フランクフルト 17日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、1970年代の石油危機に類似した経済状況下で、現在の高インフレが慢性的な悪影響を及ぼす危険に対し、真剣に取り組みこれを回避する必要があるとの見方を示した。

 11日に行われた欧州4紙とのインタビューで述べた。

 トリシェ総裁は、市場が依然として非常に深刻な混乱に直面していると指摘。インフレを2%未満の水準に戻すためにECBは依然断固とした姿勢で臨んでいるとした。

 総裁は、独フランクフルター・アルゲマイネ紙に対し「単位労働コストの最近の上昇はわれわれが考慮しなければならない経済指標の1つ」と指摘。「二次的影響が現時点で一般的な現象と化しているとはいわないが、真剣に受け止めなければならない兆候はある」と語った。「実際、二次的影響を回避することがわれわれのメッセージだ」とも述べた。

 インタビュー内容は18日付の同紙に掲載される。

 6月のユーロ圏インフレは、食品・燃料価格の上昇などを背景に前年比4.0%上昇し、過去最高を更新。ECBは今月に入り、約1年ぶりとなる利上げに踏み切った。ECBは、原油や商品(コモディティ)価格の上昇が賃金や他コストに波及すれば、さらに利上げせざるを得ないかもしれないとした。

 トリシェ総裁は「家計や企業に対していいたいことは、インフレの前年比伸び率を2%近辺かつ2%を超えない水準に抑えるという中期的物価安定目標を将来的に保証することであり、価格設定の際にはそのことが考慮されなければならないということだ」とした。

 現在は1973─74年同様、石油の消費者側から生産者側への大規模な所得移転がみられるとし、1970年代の状況とまったく同じではないものの、重大な類似性がうかがえるとした。  続く...

 
 
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