米金融危機:政府保証への根拠なき楽観、市場にリスク回避の動き
基太村真司記者 山口貴也記者
[東京 18日 ロイター] 「誰かが米政府系金融機関(GSE)債を売り始めたら終わりだ。うわさが流れただけでも市場が崩れかねない」――。GSEの関連債券の発行残高は米国債を上回る。大手民間金融機関やヘッジファンドに加え、巨額の外貨準備を抱える各国中央銀行の保有も小さくない。
暗黙に過ぎない政府保証を後ろ盾とする「根拠なき楽観」のぐらつきが鮮明になれば、米国に対する信認に傷が付き、資金流出を伴う米トリプル安シナリオも急速に現実味を帯びる。すでに一部の日本の投資家はリスク回避に向けて動き始めている。
<投資はジニーメイに一本化も、財政出動めぐり市場は疑心>
政府の救済策発表後もGSE関連債券の価格は底堅い動きが続き、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)が14日に実施した短期債の定例起債でも応札倍率は4.16倍と前週の2.98倍を上回るなど、表面上、市場の混乱は抑えられている。しかし投資家の間では、GSE破たんの可能性をにらんだリスク回避の動きが、早くも水面下でじわりと出始めた。
ある日本の大手投資家は今年4月以降、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)とフレディマック関連債の購入を見送り、政府が出資する事実上の政府機関である米連邦政府抵当金庫(ジニーメイ)に一本化した。同社の幹部は「住宅ローン担保証券(RMBS)は償還までの期間が早いので、もともと負債とのデュレーションを組み立てて持つわけではないが、(GSEをめぐる)リスクはゼロではない」と明かす。
一部投資家の間では「金融庁もGSE関連債のクレジットリスクを見ろとは言わなかった」と、リスク管理責任の転嫁ともとれる声まで上がっている。
GSE関連株が急落した10日以降、外為市場でドル/円JPY=相場が1カ月半ぶり安値となる103円後半まで4円近く下落。米国では、ダウ工業株30種平均.DJIが一時500ドル超下落し、2006年7月以来の1万1000ドル割れとなるなど、金融マーケットでは、ドル資産売りとも言える動きが少しずつ現れている。 続く...












