五輪後の中国:内陸部の投資支えに高成長続く、株価は年末以降回復へ
[東京 25日 ロイター] 野村総合研究所(NRI)執行役員の此本臣吾氏は、北京五輪が中国の経済全体に与える影響は軽微とみており、五輪に関係なく中国経済は今後も内陸部への活発な投資などを支えに「当分高成長が続く」とみている。
NRIコンサルティング事業本部でアジア・中国事業を統括する此本氏は22日に行われたロイターとのインタビューで、胡錦涛政権は沿岸部の産業高度化とともに、内陸部への労働集約型工場のシフトという産業再配置を進めるため「地方の経済はものすごい勢いで伸びる」と述べた。
軟調地合いが続く中国の株式相場については、行き過ぎた株価の調整局面に入っているものの、「ある程度の調整を経て、今年年末か来年に入ればまた上がり始めると思う」との見方を示した。
インタビューの要旨は以下の通り。
── 五輪後の中国経済の見通しは。
「中国は新規労働者が毎年1500万人増えるため、それに見合う雇用の受け皿と経済成長を維持する必要がある。原油価格が1バレル=200ドルを超えるような外部環境の変化がない限り、基本的に当分は高い経済成長が続く。貧しい人がある程度いなくなるまで成長を続ける」
「今年は内陸部への投資がものすごいので経済は意外と底堅く、成長率は10%台に行くとみている。ただ、来年以降は外需の伸びが弱まり経済成長率が9%台になるのは確実で、悪くすると9%を切るかもしれない」
「今までの2ケタ成長でゆがみも出ており、政府は成長の巡航速度を8─9%に落とそうと考えている。五輪とは関係ないが、今年は中国にとって変わり目の年になる。世界経済が転機を迎え、それに対応して中国も成長路線を軌道修正しているためだ。問題の1つはインフレで、今年も年間7─8%になり、農村人口の中でも所得が低い2─3億人を直撃する。政府はインフレ問題をかなり深刻に受け止めている。もう1つは成長の原動力である投資と外需。投資は過熱し過ぎているぐらいなので心配はないが、2ケタで増え続けてきた外需が米国経済の減速などで鈍化する。政府は内需依存型への転換を目指すが、時間がかかるため、成長率そのものをやや弱めに考えざるを得ない」 続く...













