焦点:アーバン増資に批判、金融庁もパリバをヒアリング

2008年 08月 27日 20:09 JST
 

 江本 恵美記者、勝村 麻利子記者

 [東京 27日 ロイター] 民事再生法適用を申請したアーバンコーポレイション8868.Tが破たん前に実施した増資に対し、資本市場関係者から批判の声が上がっている。アーバンは7月、BNPパリバ(BNPP.PA: 株価, 企業情報, レポート)を引き受け先に300億円の新株予約権付社債(CB)を発行したが、その裏でパリバとスワップ契約を締結。実際には300億円を調達できていなかったことが破たん後に明らかになったためだ。

 一方で、パリバはアーバン株式の売買も行っており「極めて不透明な取引」との指摘も出ている。金融庁も取引の実態を把握するために、パリバへのヒアリングに乗り出した。

 <マーケットに開示されなかったスワップ取引>

 「ディスクロージャーの上でかなりおかしいと思う」――。東京証券取引所[TSE.UL]の斉藤惇社長は26日の定例会見で、今回の増資に関するアーバンの開示姿勢を批判。「株価が動くようなファクターは全部ディスクローズしなければならない」と述べ、上場企業として適時開示義務の重要性をあらためて強調した。

 今回のアーバン増資をめぐる動きは6月26日に始まった。アーバンは同日、BNPパリバを引き受け先とするCBの発行を決議。関東財務局に提出した臨時報告書には、調達金額が300億円、資金使途は債務返済であると記載し、報道機関にも同じ内容を公表した。7月11日には発表通りに金額が払い込まれ、アーバンの資本増強は完了したかに見えた。

 しかし、アーバンとパリバはCB発行に合わせてスワップ契約を締結。この取引を公表しないまま、同社は7月11日、同契約に基づきパリバに保証金として300億円を支払った。その後は、株価や出来高に応じてパリバがアーバンに徐々に資金を払い込む仕組みだった。

 株価が下がれば実際に手に入る資金は目減りしてしまうデメリットと引き換えに、同社はパリバとスワップ契約を結ぶことで、目先の数十億円の調達を優先した。アーバンがこのスワップ契約の存在を公表したのは8月13日夕方。民事再生法申請を発表したのと同時だった。同社経営企画部コーポレートコミュニケーション部の寺敷信昭氏は「あの時点ではパリバしか選択肢がなかった」と説明する。  続く...

 
 
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