来週のドルは激しい値動きか、米指標や原油相場など手掛かり
[東京 29日 ロイター] 来週の外為市場では、ドルの値動きが激しくなりそうだ。5日の8月米雇用統計など米指標、欧州中央銀行(ECB)など相次ぐ金利決定・中銀声明、乱高下の続く原油先物相場など多くの手掛かりに、ドルなどの主要通貨は上下しつつ、今後の方向感を模索する展開が続く見込み。
大きなトレンドが見い出しづらい状況は変わらないとする見通しもあるが、市場のテーマがはっきりしていないだけに、値動きは不安定さをはらみそうだ。
<米国では重量級の経済指標>
米国では5日の8月米雇用統計に加え、2日に8月米ISM製造業景気指数、4日に8月米ISM非製造業景気指数と、参加者の注目度が高い指標の発表が相次ぐ。最近発表された米指標は住宅価格に下げ止まりの兆しが見え始めるなど表面上、米景気の緩やかな改善を示したものの、多くのアナリストは実体経済への不審を隠さない。米商務省が28日発表した第2・四半期国内総生産(GDP)改定値でも、年率換算で前期比3.3%と速報値の1.9%から大幅に上方修正されたが、「在庫調整の影響が予想より小さかったことと純輸出の大きさが主因。外需の減速を受けた輸出の減速により、純輸出の寄与度は今後低下する」(JPモルガン・チェース銀行)などとして、エコノミストの間では、米国の成長は今後鈍化するとの見方が大勢だ。ISMや雇用統計を通じてこうした見方が実現するかを見極めることとなる。
市場の事前予想は、米雇用統計の非農業部門雇用者数が7.3万人の減少。前月の5.1万人減から減少幅が拡大する。失業率は前月と変わらずの5.7%が大勢見通しだが「消費者信頼感指数などの雇用判断の悪化から、5.8%程度へ悪化してもおかしくない」(都銀)とする声も出ている。2日のISM製造業景気指数は49.9と景気判断の分かれ目とされる50を再び割り込む見通し。
<各国中銀声明で金融政策見極め>
中銀イベントも多い。2日に豪準備銀行(中央銀行・RBA)、3日にカナダ中央銀行、4日にECBとイングランド銀行(英中央銀行・BOE)がそれぞれ政策金利を発表する。市場では、足元景気の減速が著しいRBAが0.25%の引き下げに動き政策金利を7.0%にするほかは、現行の水準を維持するとの見方が多い。ただ、BOEのブランチフラワー委員が28日に今すぐ大幅な利下げが必要との考えを示す一方、ビーニ・スマギECB専務理事は27日に利下げはインフレの高進を招くとの見方を示すなど、各中銀ともに世界景気の同時減速とインフレの狭間で難しい選択を迫られている。今後の政策金利見通しに変更があれば、ユーロやポンドなどの変動要因となりそうだ。
<米原油先物の値動きもカギ> 続く...












