福田首相辞任の影響を注視、財政バランス悪化を懸念=日銀総裁

2008年 09月 2日 18:27 JST
 

 [名古屋 2日 ロイター] 白川方明日銀総裁は2日、名古屋での金融経済懇談会後の記者会見で、1日に福田康夫首相が辞任表明したことについて「市場動向や日本経済にどのような影響を及ぼすか注視したい」と述べた。

 同総裁は、突然の辞任表明に驚いているとしながら、自身を総裁として任命した福田首相が辞任しても「後ろ盾を失ったとは考えていない」として、物価安定の下での持続的成長に向けて日銀の役割を果たしていく考えを示した。

 さらに最近の政治状況と財政再建の行方について名古屋大学での講演後に質問を受け「財政バランスが悪化すると経済にさまざまな問題が起こる」と指摘し、懸念を示した。

 特に金融政策との関連では長期金利の上昇を挙げ、過去の例を見ても、財政バランスの悪化がインフレ予想を発生させ、中央銀行への信任が失われると金利が上昇する悪影響を指摘した。 

 国際商品市場の下落の影響について記者会見で質問を受けると「世界経済全体の減速が背景なのか、投機的マネーの動きが要因なのか、どちらが大きいかにより、日本経済への影響が変わってくる」との認識を示した。個人的には、商品市況上昇局面では需給面からの影響が大きいとみていたとし、下落が長期化すれば世界経済全体の減速が背景になっている可能性があると語った。

 また物価の先行きについて白川総裁は名古屋大での講演後の質疑応答で、消費者物価指数(CPI)は、しばらくは2%台半ばの上昇が続くが、国際商品市況の低下により来年には下がっていき、物価安定圏に入っていくとの見通しを示した。

 ただ、二次的な物価上昇が生じないようにしていきたいとし、最終的にはそれを決めるのは中央銀行への信頼だと述べた。

 景気が回復する見通しについて、白川総裁は、まず米国経済動向について「米第2・四半期の成長率は減税効果もあり高めとなったが、下半期にかけて成長率は低下し停滞気味に推移すると見ている」と、当面は米国経済は回復しないとの見通しを示した。その理由として、住宅投資について価格動向からみて下げ止まっていないこと、金融市場と資産価格、実体経済の負の相乗作用収束の展望が見えないこと、原材料価格高騰は足元少し下落気味ながら先行きはどうなるかわからないこと、を挙げた。  続く...

 
 
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