AIG救済でも晴れない米金融不安、欧米市場の動向待ち

2008年 09月 17日 17:26 JST
 

 [東京 17日 ロイター] 17日の東京市場は、リーマン・ブラザーズLEH.N破たんの激震に見舞われた前日の株安/債券高/円高をやや巻き戻す展開となった。米連邦準備理事会(FRB)が17日午前(日本時間)、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)に最大850億ドルの有担保融資を実施すると発表したことが背景。

 ただ、米金融機関の経営をめぐる不透明感が払しょくし切れないほか、前

日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置きに対する市場の影響が未消化との見方もあり、これから取引が本格化する欧米の株式市場でトレンド転換の地合いを見極めたいという慎重な姿勢が強まりつつある。 

 <AIG救済を好感も、不透明感を払拭できず>

 株式市場では日経平均が反発し、上げ幅は一時200円を超えた。FRBがAIGへの公的資金注入を発表したことで、破たんを警戒していた市場に安心感が広がった。先物にヘッジ売りを入れていた投資家から買い戻しが先行したほか、銀行株、ハイテク株なども上昇した。「AIGが破たんとなった場合の市場に与える影響は計り知れないものだっただけに、米金融問題の1つのヤマは越えたという印象だ」(みずほインベスターズ証券・エクイティ部長の稲泉雄朗氏)という。

 市場はAIG救済をいったん好感したが、米金融機関の経営をめぐる不透明感が払しょくされたわけではない。金融機能の正常化にも時間がかかるとの見方が少なくない。三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は「リーマンは破たんさせ、AIGは救うという違いについて、米政府は金融システムへの影響の度合いということを挙げるのだろうが、明確な基準はなく米政府の裁量次第とも言える。マーケットは今後、救われる企業と破たんさせられる企業を見極めようと疑心暗鬼になるだろう」と指摘する。

 藤戸氏は「AIGが救われて株式市場ではショートカバーが入ったが、ネガティブな材料が出れば反対の動きになる。マーケットは当面ボラタイルな動きが続くだろう。今後の焦点は10月中旬以降の欧米金融機関の決算発表になりそうだ」と話している。

 準大手証券のある関係者は「米金融大手にはかなり先行きがみえてきた感触はあるが、不安が完全に払しょくされたわけではない。FOMCで利下げを見送ったのも、先行き不透明感から切り札を残しておきたいということではないか」とみている。その上で「AIG救済は歓迎しているものの、日経平均の1万2000円回復は難しそうだ」との見立てだ。  続く...

 
 
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