麻生内閣:識者はこうみる
[東京 24日 ロイター] 臨時国会が24日に召集され、同日午後の衆院本会議で麻生太郎自民党総裁を首相に指名した。参院は小沢一郎民主党代表を首相に指名し、両院協議会が開催されたが意見が一致せず、憲法67条の規定により衆院の指名が優越し、麻生総裁が第92代、59人目の首相に選出された。
麻生新首相は直ちに組閣作業に入り、同日夜に閣僚名簿を自ら発表。その後、皇居で首相の任命式と閣僚の認証式が行われ、麻生内閣が正式に発足する。
麻生新政権に関する識者の見方は以下の通り。
●財務省の権限強化につながるリスクも
<野村証券・チーフエコノミスト 木内登英氏>
報道されている閣僚人事に現時点で大きなサプライズはないが、最も意外感があるのが中川昭一氏の財務相起用だ。中川氏は金融担当相兼務も検討されており、そうなれば財金分離の観点から問題である、あるいは財務省の権限強化に繋がりかねない、などの議論を巻き起こす可能性がある。強いリーダーシップで官僚組織の権限拡大と規制強化を封じ込めてくれるといった、麻生内閣に対する海外投資家の期待を裏切ることになるかもしれない。
経済閣僚人事は多様性に富んだものとなりそうだ。総裁選に勝利したことで麻生氏の掲げる「積極財政路線」が党内で支持されたことになったが、実際には「財政健全派」、「高成長戦略路線派」、「上げ潮派」も多く起用されるのが特徴的だ。中川氏は積極財政派とも一部メディアでは紹介されているが、財務族である伊吹氏が率いる伊吹派に属しており、また法人税率引き下げに反対するなど、本質的には財政健全化志向が強いと推察される。再任が確実視されている与謝野馨経済財政相は「財政健全派」の代表的人物。また、同じく再任が有力視されている二階俊博経済産業相は商工族であり、前回の経済産業相時代には、安倍前政権で採用された高成長戦略の理論的支柱を作り上げた。このような経済閣僚人事の多様性は、短期的には経済政策を巡る政府内での対立の温床となる可能性もあり、そうなれば麻生政権の政権基盤を損なうことも考えられよう。
●民主の「政権交代」を凌ぐアピールできるか注視 続く...












