金融不安に加わる世界的な実体経済悪化、日本は正念場へ

2008年 10月 3日 15:54 JST
 

 [東京 3日 ロイター] 金融不安に実体経済の悪化が加わる最悪のシナリオを予想する市場関係者が多くなってきた。週末3日の東京市場では、自動車や機械など景気敏感株を中心に売りが先行し、円債市場の参加者の一部からは利下げ観測も出てきた。

 金融危機に直面している米経済の後退観測は日に日に強まり、その波は欧州から新興国に押し寄せ、外需依存度の高い日本経済は、正念場を迎えようとしている。

 <欧州系年金がハイテク、自動車売り>

 株式市場では日経平均が続落し1万1000円台を割り込んでいる。「前日に続いて海外ファンド勢とみられるまとまった売りが出ている。金融安定化法案の米下院での採決や米雇用統計の発表を控えて買いが入りにくい状況だ」(大手証券)という。市場ではヘッジファンドの解約に備えた売りだけでなく、ハイテク、自動車などの主力株には欧州系年金など長期運用資金からの換金売りが出ているとの観測も出ている。

 米金融安定化法案修正案については、引き続き警戒感が強い。法案は上院で1日に可決し、下院で3日に再度採決するが、可決成立のメドが立ったとはいえない状況だ。「最終的に可決成立しても法案の実効性や運用面での懸念もある。株価のV字回復を期待するのは厳しそうだ」(日興コーディアル証券・シニアストラテジストの大西史一氏)との声が少なくない。

 大西氏は株価反転のきっかけとなるのが日米欧の協調利下げとみている。「協調利下げは来年以降とみていたが、年内にも踏み切る可能性が出てきた。これに中国の株価対策や景気対策などが加われば、いったんは市場に安心感が出る」と話している。

 <マーケットのテーマ、世界的景気後退にシフトへ>

 日米ともに金融株が持ち直す一方、自動車などのグローバルな景気敏感株が売られている。市場が警戒する対象は金融問題から景気にシフトしてきていることを示している。大和総研・投資戦略部シニアストラテジストの成瀬順也氏は「3日の9月雇用統計や9月米ISM非製造業景気指数が下振れれば、米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)を待たずに緊急利下げをしても正当化しやすい。11月4日の大統領選挙にもまだ間があるので、タイミングとしても今週末から週明けにかけてが好機となる」と指摘している。  続く...

 
 
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