株価急落で追い証の嵐、ファンド価格半値で顧客対応に忙殺
河口 浩一記者
[東京 9日 ロイター] 日経平均は直近のわずか2週間で3000円近い下落を記録。空前の株価急落は株式市場の至るところに大きな爪あとを残している。株価の急落に伴って、証券会社は信用取引の追い証(追加担保の差し入れ義務)業務に追われる一方、海外の投信を販売している金融機関は基準価格が半値以下になった投信に関して顧客への説明を続けた。
投資家の不安心理は癒されず、株価は9日になっても迷走状態だ。パニック的な売りは一巡しても実体経済の先行きに警戒感が強く、市場から楽観的な声は聞かれない。
<新興国市場の株価下落、ファンドの基準価格は半値に>
ある大手銀行のプライベートバンキング部門では、9日朝から顧客との電話対応に追われた。販売したインド、ロシア、東南アジアなど新興国の株式や通貨を組み入れたファンドの基準価格が軒並み高値から半値以下になったためだ。
ロシアのMICEX証券取引所とRTS証券取引所は8日、10%を超す株価の急落を受けて株式の取引を停止した。インドネシアでは前日に続き9日も株式市場の取引を停止すると発表した。新興国の株価下落は日本以上だ。「先行きへの不安心理から問い合わせが増えている。売買の判断は顧客次第だが、購入者は富裕層中心で投資額も大きい。銀行側からも現在の状況を告知するように努めている」(大手銀行の担当者)という。
8日の日経平均が史上3番目の下落率を記録したことを受けて、国内の証券会社でも朝方から信用取引の追い証発生に絡む業務に追われた。「業界全体で数百件の追い証が発生したが、担保を提出できず処分売りを迫られる投資家も少なくない」(準大手証券エクイティ部)とみられている。
追い証が発生したにもかかわらず、追加担保の差し入れがない場合、当日午後に強制的かつ機械的に保有銘柄が売られてしまう。きょうの後場に株価が伸び悩んだのは、追い証発生に伴う需給要因が影響したとの観測も出ている。 続く...












