景気の基調判断を「弱まっている」に下方修正=10月月例経済報告
[東京 20日 ロイター] 政府は20日、10月の月例経済報告を発表し、景気の基調判断を「弱まっている」に下方修正した。下方修正は2カ月ぶり。景気の先行きについても、より警戒感を持った表現に変更した。
景気の先行きは「当面、世界経済が減速するなかで、下向きの動きが続くとみられる」とし、米欧における金融危機の深刻化や景気の一層の下振れ懸念などを背景に「景気の状況がさらに厳しいものとなるリスクが存在することに留意する必要がある」とした。
内閣府幹部は、景気について「下向きの動きが一層明確になった」との認識を示した。10月の景気の基調判断「弱まっている」は、月例経済報告の開始以来初めて使われる表現。9月の表現は「このところ弱含んでいる」だった。
ITバブル崩壊後の景気後退期(2000年後半─02年始め)に「悪化」という表現が使われていたが、10月の判断はそれ以来の弱い表現となる。
判断を「悪化」ではなく「弱まっている」にとどめた根拠として、内閣府幹部は「現状は個人消費の項目で、消費総合指数が横ばい圏内で動いている指標もあり、全面的には悪くなっていない」と指摘。ITバブル崩壊時は米国の景気後退の影響を受けたが、「当時と比べると今は新興国のウエートが高く、それなりにまだ拡大している」との見方を示し、調整の仕方は01年に比べると緩やかと判断している。
内訳をみると、個人消費、輸出、鉱工業生産、業況判断、倒産、雇用の6項目が9月から下方修正された。上方修正された項目はなかった。内閣府によると、同時に6項目を下方に修正したのは1998年4月以来。当時は現在の全11項目のうち公共投資と倒産を除く9項目で判断していた。
経済の最大項目である個人消費は、9月の「おおむね横ばいとなっている」から「おおむね横ばいとなっているが、足下で弱い動きもみられる」に修正された。下方修正は07年10月以来1年ぶり。家計調査など需要側統計と鉱工業出荷指数など供給側統計を合成した消費総合指数は、おおむね横ばいと判断しているが、百貨店販売額や新車新規登録・届出台数など個別の販売側統計で弱い動きがみられるという。下方修正は、消費者マインドが悪化し、所得が弱い動きになっていることを考慮した。先行きについては、株価が大幅に下落していることなどから、注視が必要であるという。
輸出は9月の「弱含んでいる」から「緩やかに減少している」に修正された。アジア向け、EU向けは横ばいになっているものの、米国向け輸出が輸送用機器を中心に減少したことを考慮。内閣府幹部は「米国の減速の影響が色濃く出た」と判断している。先行きについても、世界経済が減速するなかで、当面弱い動きが続くと見込んでいる。 続く...













