金融機関の資本強化、先を見据えた取り組み重要=金融庁長官

2008年 11月 27日 19:30 JST
 

 [東京 27日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は27日の定例会見で、農林中央金庫が1兆円超の自己資本の調達を発表したことに関連し、「世界的な金融市場の混乱の中で、金融機関自身が先を見据えて財務基盤を強化する取り組みは重要」との認識を示した。

 また、地域銀行についても「中小企業融資を展開するためにも自己資本の強化は重要」とした。その上で、今国会に提出した金融機能強化法は、金融機関が自己資本を市場で調達しきれない場合に備える目的だと説明した。

 地銀・第二地銀の地域銀行の2008年9月中間決算発表がすべて完了したが、佐藤長官によると、地域銀行110行のうち、96行が減益となり、35行が赤字となった。有価証券の減損処理や不良債権処理費用の増加などが要因だが、佐藤長官は「世界的な金融市場の混乱が日本の実体経済や株式市場に影響を及ぼしている」と述べるとともに「中小企業の業況が厳しい状況にある」との見方を示した。

 青森県の八戸(八戸氏)、あおもり(青森市)、東奥(弘前市)、下北(むつ市)の4つの信用金庫が27日、広域合併で合意したと発表した。佐藤長官は「各信金が将来を見据えて、(合併の)経営判断したことに敬意を表する」と述べた。さらに、今後の地域金融機関の合併・再編について「経営統合は効率向上につながる可能性がある」とした上で「将来を見据えて各金融機関自身の判断で取り組むことは重要」と述べた。

 <空売り規制、実効性を確かにする>

 金融庁は、空売り規制の一環として、株の手当てのない空売り(ネーキッド・ショート・セリング)の禁止の措置を講じるとともに、追加的な措置として、証券会社の確認手続きのルール化を打ち出し、内閣府令の改正のため25日までパブリックコメントを募集した。佐藤長官は、ルール化にあたっては「空売り規制の実効性を確かにすることと、証券会社の業務の円滑さ(を阻害しないこと)の要請を踏まえる」とした。ただ、現在の株式市場の取引で「空売りのウエートが圧倒的な割合を占めている状況ではない」とも述べた。

 (ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)

 
 

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